六甲山ハイキング 山寺尾根〜掬星台〜天狗道〜市が原〜新神戸 2007.1.8

     年末・年始の休暇は、何かと世話しなくハイキングに行きたくとも行けなかった。年始の最初の3連休、一日ぐらいはハイキングしたいと思っていたが、ようやく3日目の成人式の日(8日)に出かけることが出来た。

    7日の雪降りの模様
     連休初日の6日は、曇天で映画を見て時間を潰し、明くる7日は、朝からの大雪で山歩きどころでは無かった。本日、8日は朝から好天気。六甲の数あるハイキングコースから、まだ歩いていない、山田道、ヌケ谷、桜谷を歩いて見ようか、それとも自宅近くの丹生山系の縦走にしょうかと行き先を決めかねていた所、急に女房殿が一緒に行くと言い出した。

     女房殿は表六甲、摩耶山に行きたいという。女房が一緒となると出発が遅くなる。何しろ朝の掃除洗濯を済ませての出発、自ずと出発は遅くなる。だとすれば、摩耶山への最短コースで、まだ歩いていない山寺尾根を歩くことに決めた。下山は、変化に富んだ天狗道が面白い。気が向けばハーブ園に立ち寄ることも可能だ。

     布引から神戸市バス2系統に乗車、五毛バス停にて降車し歩き出したのがちょうど11時。どう見積もっても12時に掬星台に着けるはずもない。バス停から東方向に2つ目の信号を左折し長峰橋を目指す。この住宅街の道、結構な急坂である。舗装道路の坂歩きに辟易しながら、周りを見渡して見るとさして景色が良いとも思われない。良くこんな所に住んでいるもんだなと感心しながら住宅が続く坂道を登る。そう、歩くというより、登るという表現がぴったりな道だ。

    住宅街の坂道
    遠方に摩耶山ロープウェー駅が見える
    石の道標
    谷の字が読めない

     この道が緩やかになった所が長峰橋、目の前に長峰堰堤が聳える。ハイキング道はこの堰堤の左を巻いて上がる。堰堤を越えて道は緩やかに下って行く。少し歩くと次の堰堤、杣谷堰堤に出る。この堰堤も左に巻いて上がり少し進むと広々とした河原に出る。我々の後を着いて歩いていた家族連れはこの河原で屋外昼食を楽しむ積もりらしい。河原の中へと進んでいった。我々は、広場を左にハイキング道へと進んで行く。

    長峰橋と長峰堰堤
    堰堤を左に巻いて上がる
    杣谷堰堤
    遠方の山は長峰山

     すぐの道標は、右に杣谷・徳川道、左に山寺尾根を示している。広場を真っ直ぐに進めば「杣谷・徳川道」、いわゆるカスケードバレイに至る。次の機会にはここは右だなと思いながら、左の山寺尾根方向へと進む。 この後、また分岐道標に出くわしたが、一方は杣谷峠を向いていた。ここの道標を通過したのが11時22分。後一時間で登頂出来たとして12時半、今日は無理だ。13時頃に掬星台に到着できれば良しとしたい。

    堰堤を越えて進む
    堰堤上の河原にある道標
    ここを左に進む
    まだある道標
    勿論左に進む

     この山寺尾根、特に険しいという個所も無く、かといって平坦な単調な道でもない変化のある道だ。日差しも良く、木漏れ日が美しい道を登って行く。登るに連れ、回りの空気がひんやりと感じだした頃、昨日降った雪の残雪が所々に現れだした。

    道は岩場もある
    昨日の残雪が現れ出した

     暫くして左手前方の眺望が良く効くようになると、摩耶ロープウェーや摩耶山頂を望むことが出来るようになる。右手方向には長峰山が良く見える。

    摩耶山頂を望む
    ズームアップすると
    ロープウェーが見えた
    長峰山が右手に見える

     山頂に近づくに連れ残雪が増える。樹林や岩肌に積もる雪景色を楽しみながら登って行くが、足元は溶けた雪でぬかるみ状態、慎重に足を運んで行く。かすかに上方から声が聞こえて来る。まだ、天上寺跡への分岐には至っていない。頂上はまだまだ先のはず。掬星台からの観光客の声ではなかろう。暫くすると大きな声で騒ぐ数名の男性パーティが降りて来た。この後、何名かのハイカーと出くわす。

    残雪の道を行く
    残雪の道を行く
    雪景色に風情を感じる?

     降りて来た中高年夫婦の奥様の方から、「掬星台はまだ一杯の雪が残っていますよ、寒いですよー」と教えられる。ご主人の方からは、「最後の急な坂道は危険なので、上野道から回って降りて来ました。そちらの方に行かれるといいですよ」とアドバイスを受ける。

     「なに、山頂は一杯の雪だって! それはそれは嬉しいじゃないか」と女房共々大いに喜ぶ。昨日、午前中の大雪にてっきり滋賀県湖北地方も大雪だろうと想像した。一面真っ白な銀世界を見に行こうと、わざわざ電車で長浜まで出かけた。雪見の後は、黒壁スクウェアを見ようと出かけた訳だが、なんのなんの雪など全然なし。午後からすっかり溶けてしまっていた。長浜では、みぞれ混じりの冷たい雨と強風に見舞われ、ゆっくりする暇もなくとんぼ帰りした。そんな訳で、たくさんの雪が見れると聞いて喜んだという次第。

     なお、最後の急登をエスケープする気は毛頭無い。山寺尾根のなだたる激下り(登り)を行かずして、この尾根を選択した意味が無い。雪があって足元がおぼつかなくても、行けるだけは行こうと決心する。上野道も最後の登りは、石の階段道ながら急登だ。大差は無い。

     暫くすると天上寺跡への分岐に着いた。山頂までは後300mもう少しだ。元気を出して、噂に高い激登りに取り付く。ここまでも結構な急登であったが、まさに急登だ。とはいえ道の両サイドにはうまい具合に立ち木が植えられており、これに掴まって行けば、難なく登って行ける。道が丸太で整備された階段道に変わり、程なくして、頭上から人の話声が聞こえたと思いきや摩耶山頂上・掬星台に着く。時刻はちょうど13時。五毛バス停から予想どおり2時間かかってしまった。

    天上寺跡への分岐
    ここから激登りだ
    急登を登って行く連れ合い
    掬星台下山口に着く

     掬星台広場には確かに雪が積もっていたが大きな感激を呼ぶほどではなかった。当方の期待が大きすぎたようだ。事前に話しを聞き、勝手に大雪を想像してしまったのが悪かったようだ。とはいえ、雪が残るほどだから、山頂は寒い。時折、強い風も吹く。展望台のベンチでコンビニのおにぎりを食べるが、すぐに手がかじかんでくる。持参した魔法瓶の暖かい紅茶がうまい。そそくさと食事をすまし、ただちに下山に掛かる。

    生憎の天気、寒いぞ〜
    雪がそんなに嬉しいか?
    掬星台から天狗道に向かう道
    雪が凍っている

     下山は予定どおり天狗道を行く。下り始めの階段道は雪があり滑らぬように慎重に歩く。天狗道は2回登ったが下山は初めてだ。岩場のガレ場もある道だが以外と下り易い。このコースはアップダウンもあり、慣れてくると結構楽しい道だ。展望が開ける所も何箇所かある。先日の青谷道などは、うっそうとした樹林の中で薄暗く、石の階段道で良く整備されているが、歩いていても面白くない。下山に天狗道を使ったのは正解だった。

     とはいえ、下山には結構な時間を食ってしまった。トウエンティクロスとの出合い、天狗道登りの取り付きまでに1時間45分を要した。年末に1時間10分程で登った道をだ。女房殿が一緒なので仕方あるまい。この後、市が原に出て、布引貯水池から布引の滝を巡り新神戸に着いた。もうすぐ17時というのに結構明るい。随分と日が長くなったものだ。

    天狗道途中の展望所から
    学校林道出合いにある道案内板
    まだ4.5kもある
    下山途中ハーブ園を望む
    いつも見る布引雄滝

     新神戸駅から市バスにて帰宅する。
     各地点の到着時刻、所要時間は次のとおり。

    五毛バス停 11時0分 スタート
     〜(10分)〜長峰堰堤 11時10分通過
     〜(5分)〜杣谷堰堤 11時15分通過
     〜(7分)〜山寺尾根取り付き 11時22分通過
     〜(98分)〜掬星台  13時0分着、13時30分発(30分休)
     〜(104分)〜トゥエンティクロス天狗道出合い 15時14分通過
     〜(16分)〜市が原  15時30分着、15時40分発(10分休)
     〜(60分)〜新神戸  16時40分着

     この日の万歩計による歩数:19,600歩  歩いた距離:9.5km