六甲山ハイキング 妙法寺〜高取山〜鵯越〜菊水山〜天王吊橋〜鍋蓋山〜大龍寺〜市ケ原〜地蔵谷〜摩耶山〜山寺尾根 2007.3.4

     六甲の山歩きも10数回を越えると、意識していなくても六甲全山縦走路の大部分を歩けてしまっている。まだ歩けていない区間は、妙法寺から菊水山山頂までのルートと極楽茶屋から西お多福山分岐までの2区間だ。そこで、今日は、妙法寺から菊水山を巡るコースを歩くことにした。


     地下鉄妙法寺駅を出発、横尾住宅にて縦走路に合流、阪神高速道路、神戸市営地下鉄を越え、住宅地に入ると左手に妙法寺が見えてくる。

    地下鉄妙法寺駅
    今日はここがスタート
    横尾住宅横の道から縦走路に合流する
    阪神高速道路の上を越えて行く

     時間は十分にある。妙法寺に立ち寄り今日の無事を祈願する。寺を出て、すぐの交差点を真っ直ぐに渡り、左手の妙法寺小学校をやり過ごして進む。高取山登山口のある野路山公園へと急ぐ。

    妙法寺
    今日の無事を願って参拝する
    妙法寺交差点
    ここを真っ直ぐに進む
    交差点からすぐの妙法寺小学校

     野路山公園は少し高いところにあり、そこから須磨アルプスの横尾山方面を良く見渡すことが出来た。公園の隅の登山口を進んで行くと、道は、少し下った後に登りとなった。

    野路山公園
    この公園の奥に登山口がある
    野路山公園から見る須磨アルプス
    ここから高取山へ登って行く

     大した事のない山だと思っていたのだが、九十九折れの急登が続き、歩くのがつらい。朝の歩き出し始めの体には特に堪える。平坦なところも2、3個所あったが、ほとんどが急な登り道、一気に汗が吹きだす。

     いずれは頂上に着くからと、我慢して歩いて行くと左手にコンクリートの擁壁が現れた。荒熊神社だ。階段横の看板に誘われて、一旦縦走路を離れ、神社境内へと進んで行く。

    九十九折れの急登な道
    荒熊神社に着いた
    寄り道を誘う看板

     ここでも今日の無事を祈願する。下から高取山を見上げた時に、山頂に見えるアンテナ施設は、この神社横手にあった。三角点は境内の中にあり、その付近にはベンチがあった。眼前の景色を眺めながら少し休憩を取る。 

    荒熊神社境内に進む
    神社境内から見る須磨アルプス方面
    荒熊神社三角点

     荒熊神社を後にして、平坦な水平道を数百メートル程行くと高取神社に着いた。そこには、石造りの立派な縦走路標識があった。そこから階段を登り、神社山頂に向かう。

    高取神社に着く
    石作りの縦走路道標
    高取神社山頂へ登る階段

     神社山頂は、小さな広場になっていて片隅には、山頂を示す碑が建っていた。山頂から、登って来た階段を下り、本殿の方へと進む。

    高取山頂の碑
    高取山頂はこんな広場だった
    山頂からの眺め

     本殿に進み、今日、三度目の無事の祈願を行う。本殿前の参道からは、神戸の街並みを良く見渡す事が出来る。生憎の霞みが残念だ。

     境内には、毎日登山の回数を記録した立派な記念碑が設けてあった。最高回数の人は、1万8千回を越える。一日一回、年365回として、50年以上に亘り参拝しておられることになる。その執念に感服する。

    高取神社本殿
    本殿前から山頂を見る
    高取神社本殿前からの眺め。残念ながら霞んでいてはっきりしない

     縦走路に戻り、神社を出発する。下り道は、すぐに神社への参道と合流する。次から次と登ってくる毎日登山の人達と擦れ違う。小さな子供も涼しそうな顔で登って来る。

     茶屋を過ぎて、簡易舗装された参道から山道へと入って行く。登って来た道とは異なり、下り道は緩やかであった。すぐに住宅地に下ることが出来る。

    月見茶屋
    ここの隣にも投輪道場があった
    高取山を下って行く道
    下った先の住宅地
    高東町1丁目辺り

     ネットで仕入れた住宅街を抜けて行く道を記した地図を片手に迷路のような住宅地を進んで行く。途中、デーリーヤマザキのコンビニにて助六寿司の弁当を購入する。

     地図のお陰で、迷わずスムーズに鵯越駅に着いた。それにしても市街地の道は登り坂がきつかった。駅からは、ほぼ一本道、道なりに進んで行く。

     烏原川沿いに水道局ポンプ場、鈴蘭台下水処理場と進んでいく。

    神戸電鉄鵯越駅
    迷わずに来れた
    右手の道を進む
    水道局ポンプ場前を奥に進んで行く
    鈴蘭台下水処理場前を左方向に進む

     菊水山駅跡の横の道から、石井ダム工事により整備された公園の中へと進んで行く。ダムの前を横切り、山の中の道へと進み、菊水山登山口を目指す。

    菊水山駅跡の右手の道を進む
    烏原川沿いの公園を進んで行く
    石井ダムの前

     山の中から開けた場所に出てくると、その先に菊水山登山口があった。これからの急登の登りに備えて、登山口のベンチで休憩する。

     前回は、鈴蘭台方面から菊水山に登った。その時は緩やかな登りであったが、今日はそうではない。取り付きからいきなり急な階段が始まる。荒れたような所はほとんど無く、歩きやすい道ではあるが、何しろきつい登りである。フーフーと喘ぎながら登って行く。

     途中に一度も休む事無く登って行ける様、無理せずゆっくりとした足取りで登って行く。この歩き方が功を奏したか、2組のハイカーを抜き去ることになった。

     やっとの思いで頂上に着くと、休憩場所を求めて、すぐに東屋に向かう。東屋に取り付けてあった温度計は20度を指していた。どうにも暑いはずだ。ここで昼食休憩を取る。

     昼食を取りながら次に目指す鍋蓋山方向に目をやると、鍋蓋山の背を通り越して摩耶山頂のアンテナ群や摩耶天上寺の伽藍が見える。

     時間はまだ昼前、大龍寺から二本松に向かうとすると今日の山歩きはすぐに終わってしまう。午後から下り坂との天気予報も、この調子なら外れそうだ。予定を変更して、まだ歩いていない地蔵谷道を歩いて摩耶山に行って見るのも面白い。別の日に地蔵谷を歩くだけの行程を組むのは面白くない。今日中に地蔵谷を歩けてしまえれば好都合だ。

     そうと決まれば、菊水山での長居は無用、直ぐに準備をして鍋蓋山に向かう。

    菊水山登山口に着いた
    後900mの急登が待つ
    少し休憩した後、取り付きに進む
    菊水山頂上に着いた
    頂上から見る鍋蓋山・摩耶山

     菊水山頂上からの道は前回に経験済み。今日は単独行だけに可能な限りの速度で下って行く。わずか15分程度で天王吊橋に着いた。

    菊水山下山途中に見る鍋蓋山
    天王吊橋に着いた
    鍋蓋山登山口取り付き

     吊橋を渡り、鍋蓋山の取り付きを登る。ここからの登りもきついが、菊水山を登った時と同じように、ゆっくりと休む事無く登って行く。30分足らずで頂上に辿り着けた。

     この先の地蔵谷の登りに備え、少しばかり休憩を取り、急な登りで疲れた足を休めておく。

    登り途中に見る菊水山
    鍋蓋山頂上に着いた
    少し休憩する

     小休止の後、大龍寺に向けて下ってゆく。なだらかな下り道だけに速歩きも楽に出来る。大龍寺山門前の自動販売機でペットボトルの水を2本購入する。やけに今日は水を消費する。これも暑さのせいだろう。

     当初はここから二本松へと下って行く予定だったが、山門を越え、地蔵谷へと市ケ原に続く道を進む。

     途中、高雄山への取り付きに来た時、摩耶山はやめて高雄山に登って見たい誘惑にかられたが、我慢して予定通り、摩耶山に向かうことにする。市ケ原の河原を越えて布引貯水池からの道に合流すると桜茶屋の前に出た。

    再度越出合い
    大龍寺山門を越えて行く
    市ケ原に着く

     いつもなら茶屋前の休憩所で休むのだが、今日は休まずにそのまま通り過ぎる。トゥエンティクロスへと続く道を進み、天狗道出合をやり過ごすと、地蔵谷出合に着いた。

     地蔵谷出合から地蔵谷道を登って行く。

    天狗道出合
    やり過ごして先に進む
    地蔵谷出合い
    地蔵谷へと進んで行く

     地蔵谷道は、概して山腹の道が多いように思う。谷の沢歩きをするような箇所はほとんど無い。右岸の山腹から左岸の山腹へ、あるいは左岸の山腹から右岸の山腹へと移る時に、一旦沢まで下り、渡渉した後、また登って行くという感じだ。

     眼下に谷の清流や小滝を見ながら歩いてゆく。地蔵谷道は、摩耶山への登り道の一つだけに結構きつい。一歩一歩、ゆっくりと登って行く。

     今日は特に暑い。沢の流れに思わず浸って見たくなり、沢に入って清流で顔を洗って見る。冷たい清水が気持ちいい。

    沢伝いの道に出る
    小滝の前を渡渉する
    大きな岩場を渡渉する

     大きな堰堤を越えて進む。黒岩尾根や天狗道につながるアドベンチャールートの分岐に辿り着く。ここまで来るとほっとする。道標を右手に天狗道方向へと道なき沢へと進んで行く。少し行くと、先の方にしっかりとした道があった。

     天狗道との出合いはすぐそこかと思ったが以外と距離があった。前方に道標が見えて来た。天狗道の出合いに着く。

    どでかい堰堤にぶつかる
    右手から巻いて上がる
    アドベンチャールート出合い
    右手の天狗道方向に進む
    天狗道に合流する

     天狗道の合流点から頂上まではまだ少しある。合流点からすぐに天狗道特有の岩場の道となったが、これもわずかな距離で終わり石の階段道が始まった。

     石の階段道が、丸太の階段道に変わると山頂は近い。ほどなくして、天狗道下山口のある無線施設の横に出た。掬星台はもう目と鼻の先だ。頂上へ向かう道、上野道への下山道を右にやり過ごすとすぐに掬星台広場に着く。

    最後の登り丸太階段
    天狗道下山口に着く
    掬星台に着いた

     今年は、暖冬のせいか、いまだすっきりと澄み切った景色を見たことが無い。もうすぐ春の到来ともなれば、このまま一度も見られぬままとなりそうだ。

     暫く体を休め、休憩の後、下山ルートを考える。上野道を下るのが最っとも速そうだが、山寺尾根を下ってもそんなに時間はかかるまい。それより、下った後のバスの便はどうなんだろうか。

     上野道を下った先の摩耶ケーブル下駅からは18系統のバス、山寺尾根を下った先の護国神社あるいは五毛バス停からは2系統のバス、時刻表を調べたわけではないが、2系統の方がバス便が豊富な気がした。早く下山出来てもバスを待つのでは面白く無い。

     そんな訳で山寺尾根を下って行くことにした。

     山寺尾根の激下りは有名だが、双子山や丹生山系の帝釈山、稚子ケ墓山の激下りを経験していれば、特にどうってことは無い。こちらの道は、両側に掴まる木が豊富にあるだけに安全だ。

     山寺尾根の道、今年の初めに歩いた時、短い道だなと感じたので、すぐに下山できると思ったのだが、意外と時間がかかる。

     下ること小一時間で、杣谷堰堤に着いた。そのまま、長峰堰堤に下り、長峰橋から右岸の道を下り、住宅地を五毛バス停に向かって歩いて行くと、ちょうどバスが来たところであった。待つ事も無くバスに乗れ、思惑通りにほくそえみ。

    山寺尾根を下って行く
    山寺尾根の急坂下り
    杣谷堰堤の河原に着く

     新神戸にて、64系統のバスに乗り換え、自宅に戻る。

     各地点の到着時刻、所要時間は次のとおり。

    地下鉄妙法寺駅 8時6分出発
     〜(12分)〜妙法寺 8時18分着、8時22分発(4分休)
     〜( 3分)〜妙法寺小学校 8時27分通過
     〜(10分)〜野路山公園(高取山登山口) 8時38分通過
     〜(20分)〜荒熊神社 8時58分着、9時8分発(10分休)
     〜( 3分)〜高取神社(高取山頂) 9時11分着、9時26分発(15分休)
     〜( 4分)〜月見茶屋 9時30分通過
     〜(12分)〜高東町1丁目 9時42分通過
     〜(28分)〜鵯越駅 10時10分通過
     〜( 8分)〜水道局ポンプ場 10時18分通過
     〜( 7分)〜鈴蘭台下水処理場 10時25分通過
     〜( 6分)〜菊水山駅 10時31分通過
     〜( 4分)〜石井ダム 10時35分通過
     〜( 7分)〜菊水山登山口 10時42分着、10時50分発(8分休)
     〜(25分)〜菊水山山頂 11時15分着、11時45分発(30分休)
     〜(15分)〜天王吊橋 12時0分通過
     〜(28分)〜鍋蓋山山頂 12時28分着、12時36分発(8分休)
     〜(15分)〜再度越出合 12時51分通過
     〜( 9分)〜大龍寺山門 13時0分通過
     〜(10分)〜市ケ原 13時10分通過
     〜(13分)〜地蔵谷取り付き 13時23分通過
     〜(66分)〜アドベンチャルート出合 14時29分通過
     〜( 5分)〜天狗道出合 14時34分通過
     〜( 9分)〜天狗道下山口 14時43分通過
     〜( 4分)〜掬星台 14時47分着、15時8分発(21分休)
     〜(44分)〜杣谷堰堤 15時52分通過
     〜( 6分)〜長峰橋 15時58分着

     万歩計による歩数:36,800歩
     歩いた距離:約19.5km