イン谷口〜大山口〜北比良峠〜八雲ケ原湿原〜コヤマノ岳ゲレンデ〜武奈ケ岳 2007.10.6

     快晴が予想される今日、滋賀県の比良連峰の一つ蓬莱山に登る予定で神戸を出発。名神高速道路を京都東インターで降りて、一路湖西道路へ。

     湖西道路志賀インターからびわこバレイに向かう。道中、ヘリコプターが資材運搬しているのを目撃する。がけ崩れでもあってその治山工事でもしているのだろうかと想像する。

     びわこバレイに着いて見ると、ゴンドラは、改修工事の真最中で休業中。先ほど目撃したヘリの資材運搬はここの工事であった。

     これでは、復路に期待していたゴンドラが使えない。とたんに蓬莱山へ登る気持ちが萎えてしまう。

     急遽コースを変更する。湖西道路に戻り、さらに北へと走り比良登山口へと向かう。武奈ケ岳に登ってみることにする。

     イン谷口に来ると駐車場にはすでに10数台の車が止まっていた。登山者の車だろう。皆はすでに登り始めている。

     時刻はちょうど10時。武奈ケ岳を往復するには、ちょっと遅すぎるかもしれない。でも、天気も良いしここまで来てしまったのだから行けるとこまで行って見ようと大山口を目指して歩きはじめる。

     登山口にあった案内板には、青ガレは落石の恐れがあるのでダケ道を行くようにとの指示があった。

     登山口近くの道端に登山届のボックスが設置してあった。備え付けの登山者カードに住所、氏名、入山・下山日を書き込み投函する。

    イン谷口、今日はここからスタート。
    青ガレは迂回するようにとの指示がある。
    まずは、大山口を目指す。
    道の側にあった登山者カードに住所・氏名を記入。
    登山届けをしておく。

     その後、カードにコースを書き忘れたことに気づくが、すでに後の祭り。無事に下山出来るよう無理なことはしないでおこうと自分に言いきかせる。

       大山口からダケ道に進む。ダケ道は、取り付きからずっとガレの道であった。登山道の土砂が長年の間に雨水で流されてしまい岩だらけの道となっている。

     谷道か登山道かどちらか判らぬような所をどんどんと登って行く。上に登るにつれて登山道らしくもなってくるが、どこもかしこも、道はえぐれ、その上にガレであるので非常に歩きづらい。

     同行の妻は数ヶ月振りの山歩きとあって、なかなか思うように歩が進まない。こちらは、ゆっくりゆっくり、妻に合わせて進む。お陰で今日は楽に登って行ける。

     次なるポイント、カモシカ台にようやくの思いで辿り着く。随分と時間がかかってしまった。この調子では、武奈ケ岳頂上は無理かも知れないかなと話し合う。

    大山口が見えて来た。
    大山口から、ダケ道(カモシカ台方向)に進路を取る。
    カモシカ台に辿り着く。

     カモシカ台から次なるポイント北比良峠に向けて歩きだす。暫く行くと上の方から女性の大きな声が聞こえてきた。前を歩くパーティに近づいたようだ。

     我々二人よりも遅い人達がいたとは、信じられぬ思いだが、いつしか、親子連れのパーティに追いついてしまった。先ほどの声の主は、娘さんとその母親であったようだ。

     カモシカ台から小一時間程で、北比良峠の手前、神璽谷からの道が合流する視界が開ける所に出た。前方にロープウェーの山上駅跡広場、右手方向に釈迦岳が望める。

     ここから左手に急坂を登り、ゆるやかな坂道を少し下り、水平な道を歩いて行くと北比良峠に着いた。そこは、以前ロープウェーの山上駅があった大きな広場だ。

    頂上近くのわずかな水平道から見る釈迦岳方向。
    北比良峠手前、視界が開ける所に出た。

     ここから東方向に琵琶湖が一望できる。北西方向を見ると武奈ケ岳の山頂が見える。山頂にハイカーのくつろいでいる姿が見て取れる。

     ここを起点とするハイキングコースが書かれた案内板があったので眺めて見る。武奈カ岳頂上は、ここから良く見えているが、単純に往復してくるだけでも3時間かかるようだ。

     頂上踏破は一旦諦めてここの広場で昼食を取ることにする。昼食中、何組かのハイカーが忽然と広場に姿を現す。どうやら武奈カ岳から下山して来た人たちのようだ。

     こんなお天気の良い日はまたとないチャンス、ここまで来て武奈カ岳頂上を諦めるのも癪に障る。今の時節、18時までに下山できれば、周囲は明るくガレ道も安全に下れる。

     今の時刻は13時前、ここから頂上を往復して16時、下山は登りよりも短く2時間もあれば良かろう。なんとか明るい内に終われそうだ。頂上に向かう事にする。

    北比良峠、ロープウェー山上駅跡にあるコース案内板。
    武奈ケ岳往復はここから3時間も掛かる。
    駅跡広場にあるケルン。
    「国定公園比良山」の銘板がある。
    駅跡広場から北西に八雲ケ原湿原へと向かう。

     広場から北西に八雲ケ原湿原へと道を下る。八雲ケ原湿原の木橋を渡り、八雲池の端を通りすぎ、ヒュッテ跡の広場へと向かう。

     コヤマノ岳のスキー場ゲレンデ跡の道へと進む。急坂の直登道が長々と続く。ガレ道ではないが砂地で滑り易くこれもまた歩きづらい。ここで思わぬ時間を食ってしまう。14時30分までに頂上に着ければ良し、さもなくば、その時点でUターンすることにして頑張って進む。

     ゲレンデ道を登り詰めるとそこからは山中の道へと入って行く。これまた歩きにくい道が続く。コヤマノ岳の稜線のT字の分岐を右に進み、緩やかな道を下る。

     イプルキノコバからの谷道との合流点を左に進む。暫くは水平な歩き易い道だがすぐに石ころだらけのV字道の登りが始まる。

     V字の道を暫く登ると階段の道となり、登り切ると頂上の南角に飛び出す。ここから水平な道を2〜3分北に進むと頂上だ。時刻は14時19分、なんとか予定の時刻前に着くことが出来た。

    湿原に下って行く道。
    湿原の中の木橋の道を進む。
    この後八雲ヒュッテ跡からゲレンデ跡のコースに進む。


    ゲレンデ跡に咲くススキが綺麗だ。
    ここのT分岐を右に進む。
    ここのT分岐は左に、武奈ケ岳山頂へと進む。


    頂上手前の急坂を登り、頂上の南角に飛び出す。
    武奈ケ岳頂上。
    頂上から北方向を望む。
    頂上に鎮座する六地蔵さん。
    今日の無事をお祈りする。

     頂上からは360度見渡すことが出来る。北の方向に無線反射板の立つ蛇谷ケ峰、東には釈迦岳、遠くに伊吹山が、南東手前にはコヤマノ岳、南南東に蓬莱山が見える。西方向には、京都北部の山々が見渡せる。

     あまりの景色の素晴らしさに頂上を離れがたく、時間が許すならばこのままじっと佇んでいたいものだが、15分程の休憩で下山に取り掛かる。

    頂上の広場から琵琶湖を見下ろす。
    頂上で小休止の後、来た道を戻り下山する。

     西南稜を下って見たいものだが時間の余裕が無いので元来た道を下ることにする。

     ゲレンデ跡の急坂の下りで妻が足を痛め下りのスピードが上がらない。ゆっくりゆっくりと下る。頂上から3時間半をかけて大山口まで降りて来た。

     大山口で暫し休憩の後、イン谷口へと下るが、時刻はもう18時を過ぎ、日が沈むと途端に周囲は暗くなる。登山口に辿り着く頃には真っ暗となった。

     駐車場に戻って見ると、当方の車ともう一台の車があった。山中でキャンプでもしているのならば良いが、事故に逢っていない事を祈るのみである。

     161号線に出て、道路沿いの食堂で夕食を取り、その後、湖西道路、名神高速道路、中国道と乗り継ぎ、無事に帰宅する。


     各地点の到着時刻、所要時間は次のとおり。

    イン谷口 10時10分出発
     〜(30分)〜大山口 10時40分通過
     〜(62分)〜カモシカ台 11時42分通過
     〜(58分)〜北比良峠・ロープウェー山上駅跡 12時40分着、13時00分発(20分休)
     〜(15分)〜八雲ケ原湿原 13時15分通過
     〜(64分)〜武奈ケ岳頂上 14時19分着、14時34分発(15分休)
     〜(61分)〜八雲ケ原湿原 15時35分通過
     〜(20分)〜北比良峠 15時55分通過
     〜(45分)〜カモシカ台 16時40分通過
     〜(65分)〜大山口 17時45分着、17時50分発(5分休)
     〜(20分)〜イン谷口 18時10分着


     万歩計による歩数:26,300歩
     歩いた距離:約12.1km

    今日歩いたコース。