JR藍本〜虚空蔵寺〜丹波岩・虚空蔵山〜八王子山〜山上山〜露出岩〜JR草野 2007.12.9

     今日も六甲山系を離れ、別の山域を歩いて見ることにした。行き先は虚空蔵山だ。

     阪神高速北神戸線を東に走り六甲北有料道路に乗り継ぐ。有料道路を終点三田で降りて一般道を真っ直ぐに走り、新三田駅を越え、国道176号線交差点を左折、篠山方面へと向かう。

     176号線に入ってから10数分でJR藍本駅、西口側に着く。事前に調べておいた資料では有料駐車場があるように書かれていたが、周辺の駐車場は全て通勤客目当ての月極駐車場ばかり。

     今日は日曜日で駐車場はガラ空きだが勝手に車を止めるわけにも行かない。仕方無く道幅が広くなった路肩に路上駐車する。

    国道176号線を三田から篠山方面に走り、JR藍本駅(西口側)に着く。 駅前の駐車場は、通勤客用の月極駐車場ばかり。一見用の駐車場が見当たらない。
    路上駐車を敢行する。

     駅前の道を南に歩いて行く。途中右手に酒垂神社をやり過ごして進むと、すぐに簡易郵便局前に出る。郵便局を過ぎると道は2車線の大きな道になる。少し行くと、虚空蔵山登山道の道標の立つ三叉路がある。ここを右折して山の方に向かう。

     山手の方を眺めて見ると、舞鶴若狭自動車道が見える。道なりに真っ直ぐに進んで行く。道は緩やかな登り道となっている。暫く行くと、右手に溜池が現れる。中ノ池だ。池の周囲をぐるりと回り込むように進んで行くと高速道路のガード下に着く。

     ガードの入り口には道案内があり、さらにガードを見通してみると向こうにも石の道標が建っているのが見える。


    駅前の道を南下。酒垂神社前を通過。
    この道は近畿自然歩道になっている。
    更に南に進み、簡易郵便局を過ぎると2車線の道路に出る。
    すぐに道標のある右折の道に進む。
    この道標が目印。近畿自然歩道なのでしっかりとした道標が立つ。


    中ノ池の横の道を進んで行く。
    舞鶴若狭自動車道のガード下をくぐる。
    ガードの向こうに道標が見える。

     ガードをくぐり、案内に従い左折して進む。数十メートル程先に登山口があった。ここから虚空蔵堂まで1,000メートルとある。山道だから約30分程の道のりだ。綺麗な舗装された登山口に取り付く。

     道はすぐに山道となる。落葉に埋もれた道を進んで行く。朝露かそれとも昨夜に雨でも降ったか、落ち葉が濡れている。スパッツがいるかなと思ったが、先に進むとそれ程でもなく、そのまま進むことにする。

     谷間の沢筋に沿った道を登って行く。程なくして、右手に「石舟」と呼ばれている施設が現れる。側に立つ説明板には、霊水とあり、ここで手を清めるようにと書かれていた。石組で沢を堰き止め水溜まりを造り、それを手洗水にしたものだ。

     舟は落ち葉で埋もれている。お堂はまだまだ先、こんな所で手を清めるのは早すぎると思うのが、指示に従い、落ち葉を掻き分けて水を掬い手を清める。、

     この後、道は右岸から左岸に変り、石畳が崩壊したゴロゴロ道を登って行く。


    ガードをくぐり、左折して数十メートル先、右手に登山口がある。
    最初の目標である虚空蔵堂(寺)までは1,000メートルだ。


    登り始めるとすぐに山道となる。
    谷間の沢筋(右岸)の道を登って行く。
    「石舟」と呼ばれる石の施設が右に現れる。
    舟の形をした水溜まりは落葉で埋もれている。


    指定に従い霊水で手を清める。
    こちらの道標にも同じことが書かれていた。
    暫くすると右岸から左岸に道は変る。

     ゴロゴロ道を登って行くと、石畳がまだ崩壊せずにそのまま残っている所もあった。往時は立派な参道であったのだろう。少し登ると左手にロープの柵がしてある所に着いた。ここから道は右折して谷を離れ、山腹へと登って行く。

     それまでの石畳の緩やかな登り道とは様相が一変し、つづらな坂道となりどんどんと登って行く。道標も豊富で安心して登って行ける。


    石がゴロゴロした参道道だが、この辺りは石畳が壊れずにまだ残っている。
    ロープの柵がある所で、道は谷を離れ、右に登って行く。


    近畿自然歩道の立派な道標があった。
    駅からここまで既に2.2キロ歩いたようだ。
    次にあった道標はこれ。
    お堂まであと250メートルだ。

     前方に石灯籠が見えてくるとお堂は近い。階段道を登り石灯籠に着く。その時、目の前を小動物が向こうに走り去るのが見えた。少し立ち止まったかと思う間も無く右手の林の中に消え去った。どんぐりの実を拾いに来ていたリスのようであった。

     平坦な道の先に石段が見え、その先に虚空蔵寺のお堂の姿がかいま見える。石段の手前辺りに来ると、右側から裏参道が上ってきていた。石段を登りお堂のある境内に出る。

     お堂に進み、今日の無事を祈願する。記帳ノートが置かれていたので開いて見る。今日はまだ誰も記帳していない。本日最初の記帳を行う。


    前方階段の上に石灯篭が見えて来た。
    お寺の境内に着いたようだ。
    灯篭を越えて進んで行くと、右手から裏参道が合流してくる。


    石段を登りお堂の前に着く。
    虚空蔵寺の説明板を読んで見る。
    歴史を感じさせる。
    立派なお堂だ。今日の無事を祈願する。

     そんなに歩いた訳では無く疲れてはいないが、時間余裕もあり体力温存のためにここで少し休憩を取ることにする。寺の説明書を読んだり、境内のあちこちを歩き回って見る。南に六甲連山を望み、この先、頂上からの景色の素晴らしさを想像したりする。

     15分ばかりの休憩の後、境内右手の登山道に進む。道標には、山頂まで800メートルとあった。見るからに急登な道が続くような気がする。気合を入れて登り出す。


    お堂の前からは六甲連山を見渡すことができる。
    少し休憩を取った後、右手の登山道に進む。


    急登な道が始まる予感がする。
    あと800メートル、気合を入れて取り付く。
    つづらな急登な道を登って行く。

     眼下の境内はすぐに見えなくなる。つづらな坂道をどんどん登る。周囲の変化は大して変らず足下を見ながら右に左に登って行く。坂道を登り切ると、向こうまで平坦な道が延びている。目の前左手には、行者像の祠が祭ってあった。祠の前にたたずみ手を合わせる。

     平坦な道は、長くは無くすぐに岩場混じりの急登な道が始まった。山頂から南に延びる尾根の稜線に向けて一気に登って行く道だ。登り切ると尾根に合流する。ここを右に山頂へと登る。尾根道は明るく開けており振り返ると眺めも良い。


    登り着くと行者像の祠があり、水平な道が延びていた。 水平な道はすぐに終わり、岩場混じりの急登な道が始まる。
    急登な道を登り切ると尾根道に合流する。


    尾根から登って来た道を振り返って見た所。
    左方向:頂上へ尾根を登る。右手方向:陶の里へと尾根を下る。真中:今登って来た急登道
    明るく開けた尾根道を登って行く。

     尾根道を少し登ると道は緩やかな平坦な道と変る。朽ちた道標があと200メートルと教えてくれる。平坦な道を先に進む。この辺りから、ところどころ道や周囲に岩が現れ出す。また道標があり、山頂まであと100メートルだ。

     もうそろそろかと思う間もなく目の前に突然大きな岩場が現れた。丹波岩と呼ばれている岩場だろう。このまま直登するのかと思ったが、良く見ると大きな岩を右に回り込むように道が続いていた。右に進んで見る。

     岩場を回りこんで見ると、右手にまた似たような岩場が出現した。その圧倒した姿に思わず感嘆の声が出る。左右の大きな岩場の真中を向こうに乗り越える。乗り越えた先は、切り開かれた岩場の空き地となっていた。

     振り返って右手の岩場に進む。尖塔の岩の上に跨り、南に開けた景色を眺める。素晴らしい景色をしばし楽しむ。折悪しくも曇り空ではあったが、六甲連山はもとより丹生山系の山々、三木の雄岡山、雌岡山まで見て取れる。

     東の北摂、北の丹波の山々も一望に見渡す事が出来るが、今の私に山座同定できるだけの知識が無い。残念なことだ。


    登り着くと平坦な道が始まる。
    山頂まであと200メートル。
    あと100メートル。


    周囲に大きな岩が目立つようになる。
    目の前にこんな大きな岩場が突然現れる。
    このまま直登しようかと思ったが、右に道があったので右に廻って見る。


    するとまたこんな風景が現れた。思わず感嘆の声が出る。
    中央岩場の間を登って行く。
    岩場を登って振り返るとこんな様相だ。
    正面の突き出た岩の上に跨って見る。


    岩の上から見る南東から南西方向にかけての景色。
    生憎の曇り空が残念だが、六甲連山、丹生山系、三木方面まで良く見渡すことができる。

     岩場での眺望を十分に堪能した後、頂上に向かう。虚空蔵山頂上は岩場からすぐそこであった。頂上も岩場の上にあり、大きな山名札と鳥瞰板があった。頂上岩場の西側にはベンチもあった。

     時刻は、まだ10時にもなっていない。昼食を取るにはあまりにも早すぎる。実は今日、初めてガスコンロとコッヘルを持参した。ゆっくりと湯を沸かしてラーメンでも食べたいと思ってのことだが、ここは丁度良い場所なのだが、それにしてもちょっと早すぎる。持参したテルモスのお湯でインスタントコーヒーを作り、コーヒー片手に景色を眺める。

     これだけの眺望であれば、快晴の日ならばどんなに素晴らしいことだろうか。もう一度お天気の良い日に登って見たいと思う。その時は、表参道から登り、裏参道で下るというのも、お手軽で良いかも知れない。


    岩場を後にして頂上に向かう。
    頂上も岩場の上にあった。
    頂上の様子。そんなに広い場所ではない。
    時刻も早いので昼食にはまだ早い。コーヒーを飲んで休む。


    頂上からの景色も良い。
    ここには鳥瞰板もある。
    頂上に立つ山名札。


    頂上からカメラの望遠で南方向を望む。
    晴れた日にもう一度登らなければならないなと思う。

     そうこうしていると、空模様が急に悪くなり、ポツポツと雨が落ち出した。かすかに遠雷も聞こえる。歩き出してから、空は晴れたり雲ったりしていたが、とうとう本格的に下りだしたのかも知れない。ストームジャケットを着込み、ザックにレインカバーをかけ、先を急ぐことにする。

     頂上の岩場を北に乗り越えて、真っ直ぐに延びる尾根道を進む。尾根道は緩く下る平坦な道であった。途中に西側に下る分岐が何個所かあったが、すべてやり過ごして、真っ直ぐ北に向かう。


    頂上を北に越えて尾根道を進んで行く。
    目指すのはオロ峠(ってどこ)?
    尾根道は平坦な道。落葉していて明るく、左右の視界も悪くない。 送電鉄塔巡視路が尾根から各方向に延びている。
    立杭への分岐も途中にあったが全てやり過ごして尾根を北にどんどん進む。

     道の周囲の木々はすでに落葉しており全体的に明るい雰囲気だ。曇り空であっても明るくて気分が滅入らなくて幸いである。心配した雨もいつしか止んでおりほっとする。

     10分ばかり歩くと尾根道は終わり、道標のある所で左に下りだした。この先送電鉄塔の立つ鞍部へと下る。この道は鉄塔巡視路ともなっていてプラの階段が随所に埋められていて助かる。下って行くと案の定、送電鉄塔が現れた。


    尾根道もここで終わり左に下り道が始まる。
    どんどんと下って行く。
    下りつく先の鞍部には送電鉄塔が立つていた。

     最近になってテレビ番組で鉄塔マニアの存在を知った。そのマニア達が結界と呼ぶ送電鉄塔の真下に入り、鉄塔の上を見上げて見た。なるほど、言われて見れば神聖な雰囲気がしないでもないが。

     この鉄塔は、関電の丹南線14号鉄塔とあった。鉄塔を通過しその先の鞍部の登り返しに進む。目標は、目の前に見えているピークを登ることだ。道を進むと朽ちた道標に「この先未整備歩行注意」と書かれていた。大丈夫なのだろうか。

     少し登ると分岐があった。右に直進するような感じで綺麗な道が延びている。それとは対照的に踏み跡薄い道が左の樹林の中に延びている。ここは左に進路を取る。右の道は送電鉄塔の巡視路だ。山腹を辿り鉄塔を順じ巡り歩く道となっている。鉄塔マニアが通る道といえそうだ。


    鉄塔マニアが結界と呼ぶ鉄塔の真下に入り、鉄塔の上を見上げて見る。
    これも人工の造形美の一つと呼べるものなのだろうか?
    鉄塔は関西電力の丹南線14号鉄塔だ。
    鉄塔の真下を通過し、鞍部の登り返しに取り付く。
    登り口付近にこんな札があったが大丈夫なのだろうか。


    鞍部から少し登ると道が分岐する。ここは左の踏み跡薄い道に進む。
    左:樹林の中を上に登る道だ。テープがたくさんある。右:良い道だがこれは送電線巡視路だ。
    ガイドブックで巡視路側を紹介しているものがあるので辿る人が多く踏み跡が明確になってしまっている。
    良く見ると樹木にこんな小さな札が付けてあった。
    この形状の小さな札をこの先良く見かけた。

     踏み跡薄い道をつづらにピークへと登って行く。道はピークの上で右にカーブし北に向かう。北に進む前にピークの南端まで戻ってみると虚空蔵山の姿を遠くに望むことが出来た。 

     取って返し北に向かう道を進む。下りとなり、一度登り返して次のピークに着く。ここが八王子山の頂上かと思い、周囲の樹木に山名札でも付いていないかと探したが何も無かった。

     曇り空ではあるが、もう雨の心配はなさそうなので、ここでストームジャケットを脱ぎザックにしまう。ザックを降ろしたついでに休憩を取る。まだ昼食を取るには時間が早い。ビスケットを一つ口に放り込む。


    樹林の中の踏み跡の薄いつづら道をピークへと登って行く。
    登り付いたピークの上。
    虚空蔵山がもうあんなに向こうに見える。


    登り付いたピークから北向きに進み、一旦下って登り返し、次のピークに着いた。
    八王子山に着いたかと思ったが山名札などは何も無い。
    ここで少し休憩をする。
    ピークからは急登な下り道が始まる。

     地形図で見る次のピークへと下る。一旦下って登り返し、次のピークに着いて見ると三角点があった。そこは小さな空き地となっていて周囲の立ち木に私製の山名札が取り付けてあり八王子山とあった。ここが山頂なのだろうか?

     先に越えてきたピークの方がここよりも高いはず。ここら一体が八王子山と呼ぶのであれば、山頂は先ほどのピークがふさわしい気がする。

     三角点からの下り始めは急な下り道であったが、すぐに緩やかな道となり、西に視界が開ける部分があった。ここから望む西から北西方向の眺望も良かった。自分の知識不足で山名が判らないのが残念だ。


    一旦鞍部にまで下り登り返すと三角点のあるピークに辿り着いた。 私製の山名札が樹木に付けてあり、ここが八王子山とあった。先に越えてきたピークの方が高いので一体どこが山頂か?


    八王子山頂上を北に越えて、下って行く尾根の途中の開けた所から望む西から北西方向の眺め。

     三角点から下って来た尾根の稜線道は、次のピークで緩やかに東に向きを変える。三角点からの下り道途中、右手前方下に樹林を透かして見えていた送電鉄塔の立つ鞍部へと向かう道だ。暫く平坦な道が続き、その先で鞍部に急降下する道だ。

     東に進んで行く。そろそろ下りかなと思う頃、目の前に大きな一枚岩が道を塞いでいた。乗り上げて見ると、本当に大きな岩だ。適度なスペースで平坦な部分もあり、南北に視界を遮る樹木も無く眺望も良い。


    八王子山から尾根の稜線道を北に辿り次のピークで東に向きを変えた後、鞍部に下る少し手前に来ると、大きな一枚岩が道を塞いでいた。
    岩に乗り上げて進む。それにして大きな岩だ。視界も開け眺めも良い。天気が良ければここで昼食にしたいところだ。


    岩の上から南方向に見える虚空蔵山と八王子山。
    北西方向に見る山並み。槍のような尖った山がずっと気になって仕方が無い。

     一枚岩の上で行きつ戻りつして景色を眺める。なごり惜しいが岩を乗り越えて先に進む。すぐに急降下が始まり、あっと言う間に鉄塔が立つ鞍部へと下って来た。後方を振り返ると山腹から水平に延びて来ている道があった。鉄塔の巡視路だろう。逆コースで歩く時には、この巡視路に入りこまないよう注意が必要だ。

     鞍部に立つ鉄塔は、丹南線17号鉄塔。先ほどの鉄塔から4本目の鉄塔だ。鉄塔敷地の南側は樹木が伐採され視界が良い。鞍部から東の方向には、次のピークが良く見えている。

     このまま進んでしまうと昼食を取るチャンスを逃してしまいそうな気がしてここで昼食を取ることにした。ガスコンロを組み立て、コッヘルにテルモスの残り湯とペットボトルの水を注ぎお湯を沸かす。幸い風は無くあっという間に沸きあがりカップラーメンに注ぎ、待つこと3分で熱いラーメンを食べる。


    一枚岩を乗り越えて、その後、急な下り道を下って行くと送電鉄塔の立つ鞍部に着いた。
    鞍部に降りつく辺り、右手後方、山腹から巡視路が延びて来ていた。
    送電鉄塔は、丹南線17号鉄塔だ。
    先ほどの鞍部の鉄塔から4本目の鉄塔になる。
    ここも南側の眺望が良い所だ。

     昼食後、東に進みピークへと登り出す。少し行くと分岐があり、右に山腹道を直進するとJR草野駅に着けるらしい。本日の最終目標地点は草野駅だが、山上山と露出岩を見たいのでここはやり過ごしてピークに登る道に進む。

     登り着いたピークはちょっとした空き地で東に延びる道もあるように見えたが、ここは北に下る道に取り付く。次の山上山のピークまで尾根道を辿る。こちらの道は、今までの道よりも荒れた感じがする。痩せ尾根という程ではないが、ところどころ岩場が道を塞ぐ。一本の尾根道なので迷う心配は無いがうっかりすると道を外しそうな所もあった。


    鞍部を東に登り返して行くと分岐があった。
    左直進:ピークへと登る道。右:山腹から下って行く道。
    小さな札には、山腹道が草野駅に下る道とある。
    巡視路を紹介しているガイドブックではここを下る。


    登り返して辿り着いたピークの上。


    ピークから北方向に下る道へと進む。
    下った先の次のピークが山上山のはずだ。
    尾根道を下って行く。痩せ尾根という程ではないが、所々岩場で歩き難いところもあった。

     緩く登り返すと小さなピークに着いた。山上山の頂上と思うのだが、ここにも山名札らしきものは無い。この先、油井集落へと右手に下って行くのだが、その分岐点を見失わないようにと注意して進んでいくがその心配は稀有に終わった。道は自然に右手に下り出した。

     下り道は激下りに近い。周囲の立ち木に掴まりながら転ばぬように下る。


    少し登り返してピークに着く。
    山上山の頂上と思われるが山名札が全然見当たらない。


    さらに進むと尾根道の終点となり、左に道が下り始める。
    急な下り道を潅木を頼りに降りて行く。

     少し下ると眼下に岩場が見えて来た。あれが露出岩だろうか。近づいて見ると、その岩場だけが山の斜面から飛び出したような感じであった。視界を遮る樹木は無く、岩の上からの眺望は良い。眼下にのどかな田園風景が広がる。

     岩場の上には、2体の石像が祀ってあった。行者とお不動さんらしい。前に廻り手を合わせる。折りしも電車が走り出す音が聞こえ、見てみると12時13分の電車が発車した所であった。

     次の電車は、30分後の43分だ。眼下に見えるあの駅まで果たして30分で行けるものだろうか。なんとか急いで降りて見ようと思う。


    そこだけ岩場が飛び出したような所に着く。
    ここが露出岩と呼ばれる所だろう。
    2体の石像が祀ってある。
    ここには山上山の山名札が付けてあった。ここが頂上ではないと思うのだが。


    露出岩から見る東方向の風景。右手下にJR草野駅が見える。
    折りしも12時13分の電車が草野駅を出発した。次の43分に乗車出来ると良いのだが、...

     一本の鎖を頼りに岩場を下り道を急ぐ。ここからずっと激下りであった。立ち木を頼りに慎重かつスピーディーに下る。何度も足を滑らしそうになるがなんとか踏ん張り持ちこたえる。

     この道を逆に登って来るのはしんどいだろうななどと考える。時計をにらみつつ下ること10分程で一軒の住宅の横手に降り立った。電車の発車までまだ15分ある。田園風景の中を縦走の満足感に浸りつつ、時間を気にしつつ、草野駅へと向かう。


    露出岩を下り終えて上を見上げて見た所。一本の鎖があり、それを伝って下った。 露出岩から激下りの道を、立ち木を頼りに一気に下ると一軒の住宅の横に降りて来た。 田園風景の中をJR草野駅目指して歩く。
    次の43分の電車になんとか間に合いそうだ。

     無人の草野駅に着き、西口から駅に入ろうとすると券売機が見当たらない。定期券やイコカカードの使用説明書きが貼ってあり、改札機があるだけの入り口だ。

     定期券を持たない人間は乗せ無いというのだろうか。そんな馬鹿なはずは無いと入り口周辺をウロウロするが無いものは無い。ひょっとして東口にはあるのではと思い、急いで踏み切りを越えて東口に廻って見る。時間も無いので車道をバイパスして空き地を走る。

     東口には想像したとおり自動券売機が取り付けてあった。ほっと胸をなで下ろす。一駅分140円の切符を購入し改札機を通る。待つこと数分で電車が来た。電車は空席がたくさんあったが一駅なので立ったままでいた。

     藍本駅に降り立ち路上駐車した車に戻る。荷物の整理をして13時丁度に駅前を出発し帰路に付く。


    無人の草野駅ホームで電車を待つ。
    西側には自動券売機が無くてウロウロしてしまった。東側に廻って見ると券売機がありホッとする。
    藍本駅までは一駅だ。
    無事に藍本駅まで帰って来れた。



     各地点の到着時刻、所要時間は次のとおり。

    JR藍本駅 8時16分出発
     〜(22分)〜虚空蔵堂表参道登山口 8時38分通過
     〜(26分)〜虚空蔵寺 9時4分着、9時18分発(14分休)
     〜(24分)〜丹波岩 9時42分着、9時47分発(5分休)
     〜( 1分)〜虚空蔵山頂 9時48分着、10時8分発(20分休)
     〜(15分)〜鞍部(No14鉄塔) 10時23分通過
     〜(35分)〜八王子山三角点(P491) 10時58分通過
     〜(22分)〜鞍部(No17鉄塔) 11時20分着、11時51分発(31分休)
     〜(25分)〜露出岩 12時16分通過
     〜(19分)〜JR草野駅 12時35分着


     万歩計による歩数:13,500歩
     歩いた距離:約7.0km

    今日歩いたコース。