白髪岳〜松尾山 2008.3.29

     昨年末に虚空蔵山、年明けに羽束山・大船山を登り、次は白髪岳をと計画していたのだが、今年の冬は天気が安定せず、 丹波に足を踏み入れるのをずっと躊躇していた。めっきり春めいて来た今日この頃、念願の白髪岳に登ることにした。

     三田から国道176号を篠山方面に走り、古市交差点で左に折れて372号線を西に進む。少し先の不来坂バス停のある三叉路を右折、住山集落を目指す。 住山集落に入り、道路脇の手頃な空き地に駐車する。すでに2、3台の車が駐車していた。身支度を整え、駐車場所から集落の中へと歩いて行く。 100メートル程行った所に、登山案内板が立っていた。案内板の手前には、数台の車が楽に駐車できる空き地があった。こちらに駐車すればよかったのにと悔やまれる。 案内板のすぐ先に、白髪岳と松尾山への分岐点があった。

     分岐点を左に、白髪岳登山口を目指して林道を進む。 林道入り口左手にある農家の前は大きな空き地で、1日1,000円の有料駐車場となっていた。秋の紅葉シーズンには登山客で車が一杯になるということなんだろうか。 林道は、緩やかな傾斜の道で、知らず知らずに高度を稼いで行く。林道に入って30分弱で東屋のある登山口に着いた。これからの急登に備えて小休止を取る。 東屋には、スズメバチに注意の案内があった。スズメバチについては今の時期は問題無い。安心して登って行ける。

    住山集落の道路脇の空地に駐車する。
    こんな案内図があった。
    案内図からすぐの所に分岐あり。
    左の白髪岳方向に進む。


    登山口目指して林道を登って行く。
    駐車場から30分弱で登山口に着く。ここで小休止を取る。

     登山口は、丸太の階段道で始まる。道は、左手の谷を反時計回りに大きく巻いてから山の斜面を尾根に向かって登って行く。 急登な斜面ではあるが、ほとんどつづらな階段道であるため安心して登って行ける。30分余り、急登な階段道を辛抱強く登って行くと尾根に出た。 地形図で確認して見ると東から西に走る支尾根に乗ったようだ。支尾根を登り、白髪岳頂上から南に延びる尾根に合流すると、そこにはベンチがあった。 急登道を登って来た者にとっては有り難いベンチだ。尾根の上で視界も良く、ここでも少し休憩する。

    登山口からは丸太の急坂道が始まる。
    山腹斜面を尾根に向かって登る丸太の階段道。


    最初の支尾根道を登り詰めるとベンチがあった。小休止を取る。

     小休止の後、尾根道を北北西に進む。尾根道はこれまでの急登道とは打って変って緩やかな坂道であった。 気持ち良く、快適に歩いて行くと、一転して岩場の道となった。ロープ場、鎖場の危険な岩稜を乗り越え、 岩場の中の道を登り切ると頂上に飛び出した。

     頂上には二等三角点があった。頂上は、思った以上に広い所で、既に2組のパーティが休んでいた。人気の山だけに頂上からの眺めは抜群だ。 遥か遠く淡路島の山容が、霞みの中にうっすらと見てとれる。景色を楽しみながらここで昼食休憩を取る。

    白髪岳手前のピークに登る岩場の道を行く。
    岸壁の道を行く。この後幾つか岩場を乗り越えて行く。
    白髪岳頂上に着く。


    朽ちた山頂札。
    白髪岳頂上には、二等三角点がある。


    頂上から南方向の眺め。遠くに六甲連山、手前右のピークは虚空蔵山。
    遥か遠くに淡路島が霞んで見えていた。


    北西〜北〜北東〜東方向の眺め。笹山市街から多紀連山まで望むことが出来た。

     白髪岳頂上から北側を下る。こちらの道は、急斜面の下り道で、道の左右の立ち木には、安全のためのロープが何本も張り巡らされていた。 特にロープに頼る事もなく下って行くことが出来たが、雨上がりの時など足元が覚束ない時にはロープが必要かも知れない。 急斜面を下り切ると、一旦水平な道となる。

     北側にあるもう一つのピークへの登り口辺りで道は、ピークを避けて右に山腹を巻いて行く。 巻き道は、白髪岳と松尾山を結ぶ稜線の道へと続いて行く。稜線の鞍部付近に来ると、白髪岳の山容を良く見て取ることができた。 随所に白髪岳と松尾山を示す道標が立ち、安心して歩いて行ける。

     文保寺への分岐をやり過ごし、松尾山頂上を目指す。笹原の急斜面をジグザグに登ると頂上に着いた。 松尾山頂上は笹原の空き地で城址である。周囲は樹林で、視界は、篠山方面のみが開けていた。篠山市街の背後には、多紀連山が聳えている。あのピークが御嶽だろうかと目を凝らして見る。

     インスタントコーヒーで小休止を取った後、頂上を南に下る。一旦下り頂上南に位置するもう一つのピークに登り返す。ピーク手前に来ると大きな杉の木があった。 千年杉と呼ばれている巨木だ。千年杉を過ぎるとピーク頂上に着く。ピークから左手方向に分岐道があり、その先に仙の岩があった。 仙の岩は、いわゆる露出岩で、大きな岩塊が下の方まで張り出していた。仙の岩からの眺望もまた良い。

    白髪岳から松尾山に向かう鞍部付近から見る白髪岳(左のピーク)と北にあるピーク。
    松尾山頂上空地は城址だった。
    松尾山頂上からは篠山市街方向のみ眺望があった。


    松尾山頂上南にあるピーク手前にあった千年杉の大木。
    松尾山の南にあるピークの頂上。ここの左に仙ノ岩があった。


    これが仙の岩。
    仙ノ岩の上からの東から南方向の眺め

     仙の岩を過ぎてからは、急登な下り道がずっと続く。うっかりすると足を踏み外しそうで慎重に下る。逆コースを辿った場合、ここが最大の難所となるかも知れない。 それほどにきつい登りが続く道だ。

     急斜面をくだり切ると、卵塔群のある所に降りて来る。誰の墓か知らないが、傍に祀ってあった六地蔵様ともども拝んでおいた。

     卵塔群からは、左斜面の山腹の緩やかな下り道で、快適に歩いて行ける。開けた所に出るとそこに愛宕堂があった。愛宕堂から先、真っ直ぐに進むと高仙寺本堂跡。 ここは右手の下り道に進む。程なくして小広い空き地に着く。阿弥陀堂跡だ。さらに道を下って行く。

     この先、不動の滝があり、滝への分岐の道を見逃さないようにと 下って行ったが、分岐を通り過ぎてしまう。一度戻って見たが明確なポイントが判らず、不動の滝見物は諦める。この後、道なりにどんどん下って行く。

     終わりはまだかまだかと思った頃、松尾山登山口に降り立った。こちらの登山口は、林道脇の雑草に覆われた空き地の奥にあり標識も無いのでちょっと判り難い。

     住山集落から登って来た場合には、この登山口は見過ごして林道をそのまま真っ直ぐに進み谷を遡って不動の滝前に出るのだろうと思われる。 林道を集落へと下り、駐車場に戻る。

     この後、登山の汗を流しに、こんだ薬師温泉ぬくもりの郷へと車を走らせる。

    仙の岩を過ぎてから急登な道を下り続けて降りて来た所。
    卵塔群がここの左にあった。
    卵塔群と六地蔵様。


    卵塔群の次に現れた愛宕堂。
    愛宕堂から数分で阿弥陀堂跡に着く。


    不動の滝への下り道が判らず山腹の登山道を下って来た。
    林道に合流し左に下る。
    駐車場所に無事に戻って来た。
    この後、登山の汗を流しに
    近くにある「こんだ薬師温泉」に向かう。



     各地点の到着時刻、所要時間は次のとおり。

    住山集落駐車場 9時49分出発
     〜(25分)〜白髪岳登山口 10時14分着、10時22分発(8分休)
     〜(32分)〜ベンチ 10時54分着、11時0分発(6分休)
     〜(37分)〜白髪岳頂上 11時37分着、12時7分発(30分休)
     〜(44分)〜松尾山頂上 12時51分着、13時4分発(13分休)
     〜( 5分)〜千年杉 13時9分通過
     〜( 6分)〜仙の岩 13時15分通過
     〜(19分)〜卵塔群 13時34分通過
     〜(8分)〜愛宕堂 13時42分通過
     〜( 5分)〜阿弥陀堂跡 13時47分通過
     〜(37分)〜松尾山登山口 14時24分通過
     〜(14分)〜住山集落駐車場 14時38分着


     万歩計による歩数:14,400歩
     歩いた距離:約6.8km