住吉台〜住吉右岸道〜西滝ケ谷〜水晶谷〜ガーデンテラス〜紅葉谷〜有馬温泉 2009.6.20

     約2ヶ月ぶりの山歩き、まだ歩いたことのない西滝ケ谷・水晶谷を目指すことにした。

     今日の注意ポイントは、西滝ケ谷への入渓ポイントはどこかということと、地形図に見る2箇所の2股分岐で進路を間違わないことだ。

     西滝ケ谷への入渓は、谷の最下流から遡行するなら住吉谷との出合いからとなるが、ネット情報では、そこからの遡行記録はほとんど見当たらない。住吉右岸道から、西滝ケ谷の左岸の中腹を走る道を、数百メートル程北に進んだ所、そこには分岐点を記した樹木があるらしい、から入渓するのが常道らしい。

     いつものように「くるくるバス」を利用して、住吉台北東角から歩き出す。街中を小一時間歩く必要も無いので、ついついバスに乗ってしまう。


    住吉台くるくるバス「エクセル東」バス停から出発。 団地北東角からハイキング道に進む。 おなじみの石切道、住吉道、打越山への分岐。真っ直ぐに住吉道に進む。


    五助ダム。 五助ダム上部の湿原を行く。 所々石畳の残る住吉道を進む。


    右岸道への分岐。通行禁止の立て札があるが、気にせずに右岸道に進む。 住吉川右岸道の標識。 沢を渡る。


    左五助山への分岐。五助山への道は迷いやすく危険。やり過ごして右岸道を進む。
    右手に住吉川を望む気持ちよい道だ。

     住吉右岸道を最初から歩くのは今日が初めてだ。右岸道は危険なため避けた方が良いとのことだが、歩いて見ると、なんとも気持ち良い道だ。確かに増水時には危険箇所が増えるかも知れないが、それはどこの谷も同じこと。

     西滝ケ谷からの支流が住吉川に合流する所に着いた時、谷の方を見てみたが明確な道はなさそうだ。ここから遡行出来れば面白いのだがと思いつつ、支流を渡り、右岸道を進む。

     暫くすると、大きな岩に挟まれた箇所をすり抜ける。ここまでくると、分岐点はもうすぐだ。見落とさないように慎重に進む。案ずるまでも無く分岐点はすぐに判った。辺りの岩や樹木に、ここぞとばかりに赤ペンキの目印があった。

     左後方に戻るように斜面を登る分岐道に進む。道が、西向きから北向きに変り、少し行くと、左への分岐道が現れた。分岐道は、西に延びており、西滝ケ谷に通じることは間違いなさそう。踏み跡も明確だ。

     試しに分岐道を進んで見た所、案の定、西滝ケ谷の堰堤の上に出た。が、そこから先の道が不明。元の道に戻ることにする。

     中腹の道を暫く進むと、左手に西滝ケ谷が近づいて来る。この道は、谷を高巻く道のようだ。何箇所か、谷に下るポイントがあり、立ち止まって様子を見るが、まだ谷に降りるのは早い気がしてやり過ごす。そうこうしていると、ネットで見た入渓ポイント、分岐点を記した樹木がある所に着いた。


    西滝ケ谷への支流を越える。ここから谷に入ると道がなく大変だ。 大岩の間をすり抜けて通る。右岸道はなかなかに楽しい。 暫くで、左手後方へと山腹へ登る分岐に出会う。


    左の分岐に進む。 暫く進むと、左に分岐道があった。西滝ケ谷に下る道のようだ。 まっすぐに谷に道が延びている。下流から遡行出来るかも知れないと思い分岐に進む。


    分岐道を下って行ったら谷下流のダムの上に出た。この先遡行する道が不明確。元に戻ることにする。 道は谷の左岸中腹を進む。数百メートル程進むと分岐の目印があった。 ここを左に、西滝ケ谷・水晶谷へと進む。

     書かれた記しに従い、谷の方へと進路を取る。谷に入って、3分程で、最初の堰堤、西滝ケ谷砂防ダムの左岸上部に辿り着く。ダムを越えて沢に下る。

     数分で次のダムが見えてくる。ここは、トラロープの張られた右岸の斜面を登りダムの左上部に上がる。大きなダムだ。ダムの名前は確認できなかったが、水晶谷第1砂防ダムだったのかも知れない。ダムの向こう側から谷に下り沢を遡行してゆく。

     小さな滝も現れ楽しく進んで行く。先の第1ダムから谷に降りて10数分で、次の水晶谷第二砂防ダムの子ダムの右上部に登り着く。

     さて、ここで困ってしまった。子ダムから親ダムまでのルートが判らない。子ダムの右上部に今居るのだが、右から下に下りる道は無さそう。対岸に行ってみれば、何か判るかもしれないが、ダム中央は水が流れており足を滑らすと危険だ。仕方なく右斜面を藪漕ぎして親ダムの右上部に向かうことにした。

     斜面を登り出すと、獣道のような誰かが通り過ぎた踏み跡も見つかったが、ほとんど藪漕ぎ状態だ。急斜面なだけにうっかりすると足を踏み外してしまう。慎重にルートを見極めて進む。ふと足元を見ると、首から吊るす名札が落ちていた。誰かが一度は通ったようで少し安心する。気が付いて見ると、親ダム上部よりも高い所に居るようだ。斜面を慎重に下り、なんとか無事に親ダム右上部に降り立った。

     やっとの思いで辿り着いた親ダムだが、またしてもここから谷への下り道が見当たらない。藪漕ぎで谷に下るのは危険な気もする。親ダム上部の中央は、水は流れていない。今度は思い切って、ダム上部を対岸に渡って見ることにした。対岸に渡ってみたら、うまい具合にコンクリートの階段で谷に下る道があった。早速に谷に下る。


    谷に入ってすぐに西滝ケ谷砂防堰堤を越える。 堰堤から谷に下り、対岸へと渡渉する。 トラロープのある右岸斜面を進む。この先に見える次の堰堤を巻くようだ。


    大きな堰堤が右手に現れる。 堰堤上部左の巻き道を進む。 ガードに付けられた案内札。この辺りをもう水晶谷と呼ぶのだろうか。


    堰堤から、谷に下り沢の中を進んで行く。小さな滝を越える。 水晶谷第二砂防ダム、親子ダムの子ダムの上から親ダムを望む。親ダムへの巻き道が不明。 子ダムの左岸(右)上部から斜面をヤブコギして、親ダム左岸(右)上部に降り立ったが、谷に下る道が見当たらない。ダム上部を対岸(左)に渡ると下り道があった。

     谷を沢の流れに沿って遡行して行く。20数分で、またしても堰堤にぶつかる。ここも親子ダムだ。左岸から子ダムを巻く。子ダムからは、ロープを頼りに、中腹辺りまでガレた坂を谷へと下る。

     次の親ダムを巻くには、ここから、左岸のザレたガレの斜面を登らなければならないような気がして、斜面を慎重に登る。風化してもろく崩れる花崗岩の急斜面。ともすると足元がずるずると崩れ、谷底に滑り落ちてしまいそうな恐れにかられる。恐怖と闘いながら、ようやく登りついてみると、道は無く行き止まりだ。

     仕方なく斜面を下る。慎重に元居た位置まで戻って見ると、なんとその先に巻き道が見える。なぜこの道が見えなかったのか不思議だ。人はこんな時に事故を起こすのだろうか。

     親ダムを向こうに下り谷に戻る。地形図では、この先に2股の分岐が現れるはずだ。次の2股は右に進むことを地図で再確認し先に進む。すぐに2股に出会う。案ずるまでも無く、沢の中の岩に書かれた大きな赤ペンキが右方向を示していた。

     進路を右に取り、進むこと10分程で堰堤に出会う。堰堤を乗り越えると、またしても2股が現れる。ここは、左に進路を取る。左手前方には既に水晶小滝の姿が見える。小滝は、正面左の岩場を直登して越える。小滝の上部に登り、先を見ると、またしても堰堤が先を塞いでいた。近づいて見ると、新しい堰堤のようで、左手に梯子の付いたコンクリートの階段が設けてあった。ハイカー思いのダムだ。


    第二堰堤の親ダムから谷に下り沢を進む。 またしても堰堤が道を塞ぐ。 堰堤の手前、左岸(右)に巻き道があった。


    堰堤右上部に登る。この堰堤は、親子ダムの子ダムであった。 前方に親ダムが聳える。子ダムから親ダムへの道はどこかと見回して見る。子ダム右上部からロープが下がっており、ここは谷に下るようだ。 子ダムと親ダムの間の右斜面はガレた斜面だ。ガレ上部から親ダムを越えるのかと思い、ガレた坂を登ってみたが間違いであった。元に戻ると親ダムの右へと登る道があった。


    親ダム上部から谷に下り、少し行くと2股分岐。矢印が示す右手に進む。 暫くは、沢に沿って道なりに進む。先の2股から10分程でまたしても堰堤が。


    堰堤を乗り越えると次の2股に出会う。ここは左に進む。左手前方には小滝が見える。
    左に進む。水晶小滝が前方に。


    滝の左側を直登する。トラロープがあるが、水が少ないので難なく乗り越えられる。 小滝上部に登り立ち、前方を見るとすぐに堰堤が立ち塞がる。 新しい堰堤のようだ。左手の梯子付き階段を登って行く。

     梯子付き階段を登り難なく堰堤を越える。谷に下り、ガレた沢道を進んで行く。10分足らずで水晶大滝に着く。水晶と名が付いているのに赤茶化た滝だ。滝の前には、大きな岩が転がっていた。滝の右手側の谷奥には、堰堤が見えている。こちらの谷から流れ落ちて来たものかも知れない。

     良く見ると大滝の左側を直登出来そうな気もするが、止めておいた方が良さそうだ。ここまで来るのにもう3時間余りを要している。じっくり滝を見る余裕も無く、先に進むことにする。少し戻り、ロープの垂れた左斜面を登る。

     大滝上部に着き下を覗いてみた。滝はほぼ垂直に近く、やはり直登は危険だと再確認する。それにしても、ここまで来るのに幾つ堰堤を越えたのか。果たして、この先まだまだ堰堤が現れるのだろうか。そんなことを気にしつつ先に進む。

     大滝上部からその先は雑木林で、枯れたような沢を進む。程なくして、またしても堰堤。右から巻いて上がる。ダム上部の看板には、誰が書いたか「ラスト」の3文字が。堰堤はもう出てこないという意味だろう。元気をだして谷に下る。

     進んで行くと、ラストの堰堤は終わったはずなのに、またまた堰堤が。近づいて見ると堰堤手前に、左斜面に登る道があった。どうやら、この道で一気に詰め上がるようだ。谷登りの最後に待ち受ける急な登りだ。笹薮の中の道を登り詰めること10数分で全山縦走路に飛び出した。


    堰堤から谷に下り、ガレの沢道を進んで行く。 堰堤を降りてから10分足らずで水晶大滝に着く。 水晶大滝に近づいて見る。


    大滝の前には大きな岩が2つ転がっていた。大きな落石だ。 大滝から少し戻った所にあるロープのある左斜面を登って滝を巻く。滝の上部の雑木林の中を進んで行く。 またしても堰堤。いったい幾つの堰堤を越えるのか。右手から堰堤上部に上がる。


    堰堤上部に看板。ここが最後の堰堤らしい。大滝も見たので、後はもう少しだ。元気を出して堰堤から谷に下る。 ラストの堰堤から谷を進んで行くと、なぜか堰堤が現れる。道間違いか。良く見ると堰堤手前左に斜面を登る分岐道がある。 笹藪の中の道をひたすら登って行く。

     進路を左にガーデンテラスを目指して縦走路を進む。ガーデンテラスのフードテラスに立ち寄り、ラーメンを食べる。汗をかいた体に、ラーメンの塩味がうまい。40分ばかりの休憩の後、紅葉谷道で有馬温泉に下り、帰路に着いた。


    10数分の登りで、六甲全山縦走路に飛び出す。 一路ガーデンテラスへと向かう。 ガーデンテラスに着く。40分余りの休憩の後、紅葉谷を目指す。


    番匠屋畑と紅葉谷の分岐。右手紅葉谷へと進む。 流石に紅葉谷は良く整備された綺麗な道だ。 百間滝分岐を通過。


    白石谷分岐を通過。 湯槽谷分岐を通過。この後、林道を下り神戸電鉄有馬温泉駅から帰路に着く。


     各地点の到着時刻、所要時間は次のとおり。

    住吉台団地バス停 8時15分出発
     〜(17分)〜五助ダム 8時32分通過
     〜( 7分)〜住吉右岸道分岐 8時39分通過
     〜(39分)〜西滝ケ谷砂防ダム 9時18分通過
     〜(13分)〜水晶谷第一砂防ダム? 9時31分通過
     〜(36分)〜水晶谷第二砂防ダム(親) 10時7分通過
     〜(68分)〜水晶小滝 11時15分通過
     〜(15分)〜水晶大滝 11時30分通過
     〜(36分)〜ダム「ラスト」 12時6分通過
     〜(22分)〜縦走路出合い 12時28分通過
     〜(11分)〜ガーデンテラス 12時39分着、13時18分発(分休)
     〜(10分)〜番匠屋畑・紅葉谷分岐 13時28分通過
     〜(39分)〜湯槽谷分岐 14時7分通過
     〜(18分)〜ロープウェイ有馬温泉駅 14時25分着


     歩いた距離:約11km(自宅〜自宅まで)

    今日歩いたコース(住吉台〜ガーデンテラスまで)。
     自宅に戻ってからネットで再確認した所、水晶谷第二砂防ダムは大きく高巻く道があったようだ。次の機会には、そちらを歩いて見たい。