有馬〜七曲滝〜紅葉谷道〜極楽茶屋〜ガーデンテラス〜石切道〜十文字山〜御影 2011.1.16

     昨夜からの寒波到来で有馬の滝群もきっと氷結しているだろう。昨年、一昨年と見ることの出来なかった氷瀑を見に行く事にした。

     いつもどおりに神戸電鉄にて有馬に向かい有馬温泉駅に降り立つ。温泉街をさっさと抜けてロープウェー有馬温泉駅横から林道に入る。

     炭屋道分岐辺りにくると道も雪で凍結していた。まだアイゼンを着けなくても大丈夫だが安全を優先してここでスパッツとアイゼンを付ける。

     支度をして林道を先に登って行く。道は凍結と雪で覆われているがアイゼンの効果は大きく滑ることもなく歩いて行ける。林道の終点、湯槽谷峠と紅葉谷の分岐点を 紅葉谷へと進む。紅葉谷道を少し行くと堰堤上部を乗り越える。左手に白石谷の河原が広がる。河原に下って道には戻らずそのまま谷をへつって行く。

     このまま白石谷を遡行する気はないので紅葉谷道の白石谷分岐から谷に下ってくる道を登って戻る。戻った分岐から暫く先に進むと七曲り滝分岐に着く。右手の七曲り滝方向に進む。 暫くして道が2分岐。左は谷を大きく高巻く道、右は、谷へと下る道で、途中で蝦蟇滝を見ることが出来る。帰りに上の道を通ることにしてここは右へと進む。

     少し下ると右手眼下に蝦蟇滝が見えて来た。氷結を期待していたが残念ながら凍っていない。 次の七曲り滝に期待して先に進む。先ほどの分岐点左からの道と合流するあたりで谷に降り立つ。 左へと七曲り滝方向に進む。凍結と雪に覆われた沢の中を注意して進む。

     七曲り滝は期待どおりに氷結した姿を見せていた。100%完全凍結ではないが十分に満足させてくれるものである。暫し氷爆を眺める。 同じように滝見に来ていたハイカーに記念写真の撮影を頼む。七曲り滝を後に道を戻る。

    8:23 神戸電鉄有馬温泉駅から歩き始める 自宅辺りは良いお天気であったが、有馬に着くと曇天であった。山は吹雪いているのだろうか。 時間が早いので温泉街はひっそりとしている。


    金の湯前。こんな時間でも足湯には一人の旅人が浸かっていた。 温泉街を抜けてロープウェー乗り場へと進む。 ロープウェー有馬温泉駅を横に見ながら紅葉谷への林道に入る。


    林道を進んで行くと積雪を見ることが出来るようになった。堰堤上部の池は凍結していた。 8:47 炭屋道分岐に着く。少し早いが、ここの東屋でアイゼンを装着することにする。 スパッツを付けその上からアイゼンを装着。2年振りに使うアイゼンだが、手入れが良かったのか錆は無い。


    更に道を登って行く。前方は凍結しているようだ。 9:00 湯槽谷と紅葉谷の分岐点。ここは左手に紅葉谷へと進む。 積雪は少ないものの道は凍結している。アイゼンを付けているので心配は無い。


    河原からそのまま真っ直ぐに進み白石谷を少しへつって見る。
    谷から、ここ白石谷分岐点に戻る。ここからは右手の道を登って行く。


    9:15 七曲滝への分岐に到着。右に滝を目指して進む。 右手の道を進んで行くと右眼下に蝦蟇滝を見ることが出来る。小さな滝だ。凍結はそれほどでもない。 山腹の道の鞍部の箇所では流れる水が完全凍結状態。慎重に進む。


    9:21 七曲滝は期待通りに凍結。
    正面左手から滝の傍に近づいて見る。見事なつらら状態。
    この岩に張り付いた氷が見事。


    写真に写った登山者の大きさから滝の大きさがよくわかると思う。 滝の傍から見上げて見る。自然の造形にただただ驚愕あるのみ。 滝の前で記念写真。滝の大きさが分かるだろうか。
    記念写真をもう一枚。


    立ち去るには名残り惜しくてもう一枚写真を撮る。


    七曲滝への分岐に戻る。しゃがんでいるのは、アイゼンを装着中のハイカー達。
    分岐を右に道を登る。
    所々雪が深い箇所がある。


     暫くすると百間滝の分岐に到着した。持参した最中を食べ少し休憩を取る。休憩の後、極楽茶屋へと道を登って行く。 登って行くに従い雪深くなってくる。水飲み場を過ぎ、ブナの森辺りでは、石の階段道がすっぽりと雪に覆われ、段差の無い坂道となっていた。

     番匠屋畑尾根からの道と合流し、極楽茶屋跡前から車道を向こうに渡り、全山縦走路でガーデンテラスへと進む。紅葉谷は谷の中で吹雪くこともなかったが、 流石にここまで登って来ると吹く風が強く、また寒い。

     フードテラス前の展望デッキのベンチに腰掛け休憩を取る。持参のテルモスの熱い湯でインスタントコーヒーを作る。最中と羊羹とミカンの軽食を取る。 いつもはここのフードテラスでラーメンなどを食べるのだが、今日は止めにしておいた。

     フードテラス前から六甲ガーデンテラスへと進む。新名所の六甲枝垂れも人は少ない。いつも賑わうガーデンテラスの広場も人は見当たらずひっそりとしている。 時折吹く強風が冷たく、体に応える。カンツリーハウス方面を見ると強風が降った雪を舞い上がらせていた。

    9:48 百闡齦ェ岐に着く。
    ここを左に進めば百闡齊闡Oに下ることが出来る。百闡鼬ゥ物は今日は止めにしておく。 有馬四十八滝を説明した案内板。極楽茶屋跡へと道を先に進む。


    徐々に雪深くなってくる。
    前方、向こうに見える山の斜面は樹氷が出来ている。
    紅葉谷道最後の登り。


    この先を登り切ると平坦な道となる。
    番匠屋畑尾根からの道が右側から寄ってくる。 紅葉谷道(右)と番匠屋畑尾根道(左)の分岐を通過。


    10:25 車道を越えて、極楽茶屋跡を見る。 ガーデンテラスへと雪深い道に入る。ここからは全山縦走路だ。 無線塔の立つ山へと道は続く。この辺り、吹く風が強く寒い。


    山の中は積雪も深い。
    10:42 フードテラス前の展望デッキに到着。ここのベンチで休憩。持参したテルモスの湯でインスタントコーヒーを飲む。


    展望デッキからの眺め。下界は冬の晴天。こことは雲泥の差だ。
    六甲枝垂れも今日は訪れる客はほとんどいない。


    雪景色の六甲ガーデンテラス。
    いつもは賑わうこの広場も今日はひっそりとしている。


    カンツリーハウス方面を見ると強風が降った雪を舞い上げていた。
    ガーデンテラスの駐車場も雪で覆われていた。手袋を外すと手が冷たい。


     石切道を下る。六甲の表側だけに積雪は大したことがなかろうと思っていたが、どうして道には積雪もあり凍結もしており、 アイゼンを外さずにいて良かったと思う。アイゼンのお陰で谷の日陰の急な下り道もなんなく安全に下って行ける。

     下山途中に水を飲もうとリュックのサイドにしまっていたペットボトルを見ると、中の水が一部凍っている。今日は下界でも数度の予報であったから、 六甲山上では、零下であっても不思議ではなく、水も凍るというものだ。

     石切道の途中にある休憩広場でアイゼンを外す。そこからは雪も薄くなり、暫く下って林道に合流すると雪はすっかり無くなった。石切道を下り終え、4分岐の道標の前に着く。

    ガーデンテラスから石切道下山口まではあっという間。
    石切道の謂われを説明する案内い板。
    11:08 石切道へと進む。アイゼンはまだ付けたままにしておく。


    六甲の表側でも谷の部分は雪もあり道は凍結している。 丸太で作ったベンチのあるこの休憩所まで来ると雪は薄くなる。
    ここで休憩を兼ねてアイゼンを外す。


    地道と林道が交わる所。ここまで下って来ると雪は完全になくなった。 林道を下る。ハイキング道分岐に着くと何やら工事の看板が。 工事中だが通行止めではないようだ。ほっと一安心。


    ハイキング道に入ると石段の綺麗な道が整備されていた。
    工事もここまで。わずかな区間だ。
    この辺りは、整備された道で歩きやすい。


    登山口近くになると、石がゴロゴロとしており歩き難い。
    12:02 石切道登山口に下り着く。
    ここの4分岐を打越山方面に進路を取る。


     まだ12時過ぎで帰宅するにはまだ早い。分岐を打越山方向に進路を取る。少し下って谷に掛かる橋を越える。少し先で登りとなる。この登りを数歩登ったところで、 前に出した右足が攣りそうになる。2年ぶりのアイゼンで足が無理をしたのか、はたまたひと月弱のブランクで足が弱ったか。いつもはストレッチで治るのだが、今日は簡単に 直りそうにない。

     少し休むことにした。塩分補給が出来るかどうか分からぬが、ゼリー状のカロリーメイトを食べる。これで200kカロリーのエネルギー補給も出来る。先ほどの4分岐に戻り、 住吉台からくるくるバスで帰ろうかとも思ったが、5分程休んだおかげで右足の不調も直り、先に進むことにした。

     この先暫く登りが続く道。歩きだしてすぐに今度は左足がどうかすると攣りそうになりだした。こちらはストレッチでなんとか難を逃れることが出来る。登り道が一旦緩やかになった頃、 左手方向の視野が開け、先ほどまで居た六甲ガーデンテラスから西お多福山までの六甲連山を望むことが出来た。

     少し進んでまた登り返すと打越山頂上への道が分岐する水平道に登り付いた。今日はまだ歩いたことのない十文字山へ向かうため分岐を真っ直ぐに水平道を進んで行く。

     水平道途中のベンチでリュックに残っていたミカンを食べる。暫く行くと分岐に出た。十文字山方向と八幡谷方向との分岐だ。ここは十文字山方向に進む。ここから先は 初めて歩く道だ。初めての道を行くとなんとなく心が浮き浮きしてくる。鼻歌が自然と出てくる。静かな山歩きを楽しむ。マイナーな道だけに誰にも会わぬかと思ったが、 下から一人のハイカーが昇ってきて行き違う。流石に六甲のハイキング道と感心する。

    分岐から道を少し下って、住吉谷に掛かる橋を渡る。この橋を渡って、少し先の登りで右足が攣るアクシデントが発生。 少し休憩すると右足の不調が治まったが、歩きだすと左足が攣りそうになる。ストレッチでだましだまし道を登って行く。
    道の途中に六甲を見渡せる良い場所がある。


    打越山頂上(左)への分岐。ここは真っ直ぐに水平道へと進む。
    今日は十文字山へと行ってみる。
    水平道をしばらく歩いて行くと次の分岐に出る。左方向は八幡谷、右方向は十文字山。


     十文字山までは結構な道のりである。道の左手が切れておりそちらを見るとなにやら建造物があった。近づいて見るとフェンスに囲われて傍に寄れないが、奥には携帯電話の基地局も 見て取れた。頂上に立つ建物に間違いない。この建物の向こうに寺院が見える。実は、今日まで向こうに見える寺院の立つ所が十文字山とばかり思い込んでいた。十文字山に行けば、あの 寺院の傍に行けると思っていただけに残念だ。

     頂上からすこし行くと管理された空き地の中の道となり、それもすぐに車道にでてしまった。ここからの車道下りがちょっときつかった。塩尾寺からの下り道に相当するような激下り道である。 ここまでの山歩きで疲れた足に随分と堪える。

     我慢して下って行くと前方に工事現場らしきものが見えてきた。ガードマンの誘導に従って現場を抜けて行く。高台に建つマンションの建設現場のようだ。ここからは、道なりに下って行く。 ここから阪急岡本に向かうか、阪急御影に向かうかちょっと思案したが、住吉川沿いに出た時点で御影に向かうことにした。

     住吉川沿いに道を下り、阪急電鉄のガードを越えて右に折れ、線路伝いに駅を目指して歩く。それにしても結構距離がある。なんとか、我慢して歩いて御影駅に到着する。 ここで、妻に無事の一報を入れておく。

    分岐点に下ってから振り返ってみたところ。右から下って来た。ここは左に十文字山を目指す。
    倒れてしまった標識。
    13:00 十文字山頂上に着く。頂上の建物。今まで、向こうに見えている寺院のある所が十文字山と思っていたが違っていた。


    一体何を表わしているのか良く分からない建造物だ。フェンスで囲われていて傍に寄れない。
    向こうに市街と大阪湾が望める。
    頂上から道を下る。


    この看板の記載が変だ。十文字山がまだこの先にあるかのような錯覚を覚える。
    道を下って行くと空き地に出た。
    フェンスに囲われた空き地の中を進む。向こうに寺院がよく見える。


    突き辺りから車道に出る。
    このまま下まで車道下りとなる。
    マンション建設の工事中の辺りに下って来る。ガードマンの指示に従って工事現場を通過する。


    高台の住宅地の道から市街地を見下ろす。
    13:40 阪急御影駅に到着。普通電車で三宮へと戻る。


    今日は初めての道ということで十文字山へ向かったが、頂上近くから車道歩きで、また駅までの市街地歩きがこれだけの距離となるようでは、 2度と訪れることはないのではないだろうか。



     各地点の到着時刻、所要時間は次のとおり。

    神戸電鉄有馬温泉駅 8時23分出発
     〜(14分)〜ロープウェー有馬温泉駅 8時37分通過
     〜(10分)〜炭屋道分岐の東屋 8時47分着、8時55分発(8分準備)
     〜( 5分)〜紅葉谷と湯槽谷分岐 9時00分通過
     〜(10分)〜白石谷分岐 9時10分通過
     〜( 5分)〜七曲滝分岐 9時15分通過
     〜( 3分)〜蝦蟇滝 9時18分通過
     〜( 3分)〜七曲滝 9時21分着、9時30分発(9分滝見学)
     〜( 8分)〜七曲滝分岐 9時38分通過
     〜(10分)〜百間滝・似位滝分岐 9時48分着、9時53分発(5分休)
     〜(33分)〜極楽茶屋跡 10時25分通過
     〜(17分)〜フードテラス前 10時42分着、10時58分発(16分休)
     〜(10分)〜石切道下山口 11時8分通過
     〜(54分)〜石切道登山口 12時2分通過
     〜(33分)〜打越山分岐 12時35分通過
     〜( 7分)〜十文字山分岐 12時42分通過
     〜(18分)〜十文字山 13時0分通過
     〜(40分)〜阪急御影駅 13時40分着


     歩いた距離:約14.4km

    今日歩いたコース。