Monster3Dコンパチカードを買う 1997.12.2

     3Dビデオカードが無償に欲しくなった。雑誌の付録CDに収録してあるトライアルゲームを動かして遊んで見るのだが3Dビデオカードが無いので非常につらい。640x480ドットの解像度で遊ぶと動きがぎくしゃくして話しにならない。やむなく解像度を320X240に落として速度を確保するのだが,これでは最近のゲームが売りにしている流麗グラフィックを楽しむことができない。そこで,3Dカードが欲しいというわけだ。

     最近のPC関連雑誌にはビデオカード特集が盛んに掲載される。これを見て色々と考えるのだが,本当に買いのビデオカードは一体どれなんだろう。Revolution3D,FireGL,ViperV330,どれもこれも良さそうに見える。カノープスの3Dカードも良さそうだ。でも,#9やDiamondのカードって結構パーツの相性がありそうだし,買ってきて動かなかったらどうしよう。2万,3万の大枚をはたいて買ったカードが動かないなんて最悪である。

     おいおいちょっと待て。これらのカードはみんなXFree86未対応のものばかりじゃないか。3DゲームしたさにLinuxのXwindowを諦めるのか?そんな事できやしない。

     と,思案すること2ヶ月,ふと目にしたゲーム紹介雑誌に「3DカードはDiamondのMonster3Dが最高」なんて書いてある。このカードは3DfxのVoodooチップを使った3D専用のもの。Windows95を使うなら別途2Dカードが必要。今使っている2Dカードとの2枚差しで使うというものだ。

     このVoodooチップはほとんどの3Dファンクション(レンダリング,フォグ効果等々)をサポートする。3D専用カードというからには当たり前かも知れないが,なによりもこのチップのリリースが1996年の夏頃と早かったため,海外製の3Dゲームのほとんどがこのチップに対応していると記事に書いてある。最近の3Dチップや今後出てくる3Dチップを使った3DビデオカードはDirectX5で対応するとうのが通り相場。この場合にはチップ本来が持つ3D機能をフルに使いきれるかどうかあやしくなる。やはりチップに特化したソフトはチップの性能をフルに使う為動きも表示もいいという。

     Monster3Dなら今ある2Dカードがそのまま活かせることになりLinuxもOKだ。しょせん3Dなんてゲームする時だけ。2D/3D両用の値が高いカードなんて不要。というわけで,記事を鵜呑みするわけではないが,LinuxとWindows95の共存環境を維持する事を最大目的とするならばこれしかないとばかりに購入を検討。

     ところがどっこい,インターネットやショップ巡りで価格を調査してみると,最近のパーツ価格の値下がりで最新の2D/3Dカードの方がMonster3Dより安いのだ。Monster3Dの実勢価格は2万円から2万5千円である。これでは,カノープスのRIVA128カードが買える。ViperV330もしかり。3D専用の機能しかない物が2D/3D両用の機能豊富なものより高いなんてことがあってたまるか。

     ところがである,先にも書いたようにVoodooチップが登場して早1年。海外ではMonster3Dやこのカードに対応したゲームが良く売れるからなのだろう,ここに目をつけた台湾メーカがVoodooチップを使った3Dカードを作りだした。台湾メーカが作ったとなると価格の方も断然期待がもてる。そんなこんなで,ソフトアイランドにてCARDEXのDragon1000という名の3Dアクセラレータカードを購入した。Monster3Dコンパチブルである。

     さて,次なる心配は今持っている2Dビデオカード(#9のMotion771)とこの3Dカードとの相性だ。何しろ今持っている#9のMotion771は,マザーボードとの間でたちの悪い相性問題を経験している。このためVoodooチップを使ったカードが安く手に入ったというのに何となく弾む気持ちになれない。