DIAMONDのStelth64videoVRAM(2M)の専用ドライバをインストールした時のことである。 従来のWindows95では,95が持っているS3標準ドライバでは,なぜかこのビデオカードは1024x768の解像度にするとインターレース表示になり全く使い物にならなくなる。このため専用のドライバを必要としていた。 OSR2にアップグレードしたら,「画面のプロパティ」にリフレッシュレートの変更オプションが追加されており,この問題は解決されているかも知れないと期待をしたのだが,最適モードの設定ではリフレッシュレートが低すぎて画面がチラつき,ボードの最適に変更するとインタレースになってしまう。やはりOSR2になっても専用ドライバが必要なようだ。 専用ドライバをインストールしインストーラの指示どおりにマシンを再起動。再起動後に自動的に動き出したDIAMONDのWizardを操作する。 Wizardの動作がどうもおかしい。「次へ」をクリックするも全然反応がない。1分程待ってWizardの画面が更新される。よく見ると,Wizard操作中に表示される「画面のプロパティ」の「ディスプレーの詳細」タブのウィンドウ表示が95標準のままで更新されていない。 専用ドライバをインストールするとこのウィンドウの中には,仮想デスクトップの大きさを設定するスライダーなどが追加されるはずである。OSR2になって画面プロパティのプログラムとDIAMONDの専用ドライバとのソフトウェアインタフェースが一部合わなくなったのかも知れない。 個人で使う環境に限れば,この程度の不具合は趣味としてパソコンをいじくっている者にとってご愛敬といえる事かも知れないが企業内ではこんな事でも大問題に発展する。 企業などでは,OSをバージョンアップするということは大変なことで,既存OSで動いていたアプリケーションが新しいOSで問題が生じないか動作確認してから対処するのが当たり前となっている。 たかがパソコンのOSといえども,LANシステムの一部になりつつある今日この頃,OSR2にアップグレードするのも慎重に対処せざるを得ないということかも知れない。まして基幹業務サーバーとして運用しているWindowsNTともなれば,簡単にアップグレードできやしない。 Microsoft製品は,インターネットで使うにはあまりにもセキュリティに対して脆弱であるとの指摘がある。Microsoftからは色々なパッチが出されたり,「その問題は次期バージョンで解決しています,バージョンアップしてください」,なんてサポートから言われても,そうそう簡単にバージョンアップなんて出来るわけがない。 かくして,セキュリティボロボロのMicrosoft製品がそのまま使い続けられクラッカーの餌食となるのかも知れない。 |