このラジオをWindows95環境だけでなく,Linux環境でも動作させたくて,シリアルポートの制御信号を解析し,X windowで動作するコントロールプログラムを自作した事は先のページで紹介したとおりである。 私のプログラムの作り方がまずく,ラジオを分解してRS−232C端子に一部ジャンパーをハンダ付けするハメになった訳だが,そんな小細工を施さなくても良いコントロールプログラムを sunsite.unc.edu のサイトで発見した。 sunsite.unc.edu/pub/Linux/ は,Linux関連プログラムの宝庫である。何か面白いプログラムはないかと,暇があればここのサイトをよくうろく。 ここの Radio Card に関するディレクトリを覗いていて,"interface for Gemtek PCFM serial port FM radio" の "serial port" 部分に目が引きつけられた。Gemtek PCFMとあるが,ひょっとしてこれは,FMラジオン丸と同じものでは?
http://www.sunsite.unc.edu/pub/Linux/apps/sound/radio/pcfm-1.00.tgz pcfm-1.00.lsm の内容 Title: pcfm, xpcfm Version: 1.00 Entered-date: 09AUG97 Description: interface for Gemtek PCFM serial port FM radio with GUI (xpcfm) for X Keywords: sound, radio Author: benedict@netcom.com (Stew Benedict) Maintained-by: benedict@netcom.com (Stew Benedict) Primary-site: sunsite.unc.edu: /pub/Linux/sound/radio 7kB pcfm-1.00.tgz Alternate Site: sunsite.unc.edu /pub/Linux/sound/radio ftp.netcom.com /pub/be/benedict/files Platform: X11, Tk4.2, Linux, Gemtek PCFM radio Copying-policy: GPL2 pcfm-1.00.tgz をダウンロードしソースファイルを覗いて見た。なんとプログラムに記述されているラジオの制御信号は,私が解析したものと全く同じである。 FMラジオン丸は,元々は台湾の名もないメーカの製品をjustyが日本向けにアレンジし,FMラジオン丸という名前で販売していると,何かの雑誌で読んだ事がある。海外では,同じ製品をGemtekという会社がPCFMという名前で販売していたのだろうか。それとも,このGemtekという会社が台湾の名もないメーカそのものなのだろうか? 早速,www.yahoo.com で Gemtek を検索,http://www.myshop.com.tw/を見つけた。URLにGemtekの名前は含まれていないが,試しに訪ねて見ると,まさしく台湾にあるGEMTEKという会社のホームページであった。 そこにはFMラジオン丸と全く同形状の”Wizard Radio”という製品を紹介している。Windows95の制御プログラムのウィンドウ画面もFMラジオン丸と一部は異なるものの同じものである(但し英語版)。 sunsite で見つけたプログラムの登録日は,平成9年8月9日となっている。奇しくも,私がLinux用のソフトを作っていた頃と同じ時期である。なんと,海の向こうでも同じような時期に同じような事を考え,プログラムを作っていたlinuxerがいたとは。 |