ゴッホの婦人像が6,600万円で落札されるのニュース記事を新聞で読み、なぜかふと美術館巡りを思い出した。神戸には市立博物館を始めとして、美術館の類がたくさんある。そんな中で、前々から一度は行こうと思いながらも、なかなか行く機会がなかった小磯記念美術館を今日訪ねて見ることにした。 神戸に生まれ、神戸で制作を続けた洋画家小磯良平の油彩・素描・版画など約2,000点の作品、ならびにアトリエを収集、保存しているのが、神戸市立小磯記念美術館である。 国道43号線東明交差点を南に進み、ハーバーハイウェイに乗り六甲アイランドに向かう。六甲大橋を渡り最初の交差点を右折し、次の交差点を左折して、左手すぐにある神戸市営地下駐車場に入る。E、Fエリアの駐車スペースが美術館に近くて便利。これは駐車場の中に案内があるので素直に従うのが良い。この市営駐車場であるが、ほとんどガラ空きに近い状態。不景気の影響かもと連れ立って来た妻と話ながら駐車場所を探す。美術館への入り口に近い所に車を止め、美術館へと向かう。 小磯記念美術館には展示室が三室あるが、小磯良平の作品は今回は一室のみの展示となっていた。というのも第六回小磯良平大賞展の入選作品50点あまりの展示にニ室が割かれていたからである。この大賞展、たまたま本日までの展示。明日からは美術館は作品入れ替えに伴い22日まで休館の予定とか、ちょうど良い日に訪ねて来たものである。 一時間程かけて作品を見て回る。まずは小磯の作品をじっくり鑑賞、一室の展示のため作品は少ないものの裸婦像や婦人座像など小磯の特徴ある作品が展示されていた。大賞展の作品は、抽象、具象、テーマ、画材の制限を問わない自由な公募によるもので、多様な作品ばかりでなかなかに楽しむことができた。これらの作品を眺めていてふと思いついた。コンピュータによるグラフィックアートに通ずるものや、それによく似たものがある。やはり現代はITの時代。こんな所にも影響しているのかな、と勝手な事を想像した。美術館の中庭には、アトリエが移築してあり、小磯が作品を生み出した現場が拝見できて面白い。 小磯美術館を後にし、そのまま帰宅するには時間もあるので、近くの神戸酒心館に立ち寄った。ちょうどこのあたりは灘酒郷の西端に位置し、ここから東に向かって酒蔵が立ち並ぶ。ここは、酒蔵巡りの出発点でもある。ここで、新酒の絞りたてのきき酒を頂戴する。「ドライバーはご遠慮ください」と貼り紙がしてあったが、少しばかりなら問題もなかろうと頂いてしまった。 |