不注意が災いの元 2003.5.26

    MO Drive Unit  外付けのMOドライブを分解し、中からドライブユニットだけを取り出してPCケースの3.5インチディスクベイに取り付けることにした。外付けドライブは、PCケースの上に載せておいたのだが、電源ケーブルとSCSIケーブルの取り回しが鬱陶しかった。ケースの横蓋を外して、色々と作業をする度に、ケーブルがじゃまになり、この外付けドライブを何とかしたかった。

     PCケースの3.5インチディスクベイに余裕はある。この外付けMOドライブのドライブユニットは元々3.5インチの大きさだ。不要なケースを外して、中のユニットだけを3.5インチベイに取り付ければ、内蔵MOドライブとしてすっきりする。こんな思いで、分解作業を始めた。

     課題は何点かある。まず、ドライブユニットであるが、SCSI-IDを設定するジャンパーピンを前もって調べておかなければならない。内蔵になれば、ユニット自体でIDを設定することになる。ケース背面にあるSCSI-ID設定用のスウィッチの配線ケーブルがユニットのどこに繋がっているか調べると判るはず。

     次に、PCケース内部の、SCSI用の50ピンフラットケーブルの接続コネクタに余裕があるか調べて見た。SCSIデバイスは、現在、CD-Rとハードディスクの2台を繋いでいる。ケーブルのコネクタも2台分しかなく、MOドライブを繋ぐコネクタが足りない。繋いでいるハードディスクの容量は、たかが2Gバイト。これを外してしまえば、コネクタ問題は解決する。2Gのハードディスクなんて、40G、60G、120Gの大容量ハードディスクを搭載しているマシンからすれば、無くても良いようなもの。秋葉のジャンクショップで購入した2Gディスクを、なにも後生大事に使う必要もない。とはいえ、根がシブチンなものだから、ある物は動かしておかないと気がすまない。そこで、こういう時のために保存しておいた予備の50ピンコネクタをSCSIケーブルの途中に取り付けることにした。

     MOドライブのケースを開き、ケーブル配線を良く調べて見る。SCSI-ID設定用のケーブルがドライブユニットにコネクタで接続されている。そのコネクタの隣に小さなディップスウィッチがある。どうやら、このスウィッチでIDの設定ができそうだ。ドライブユニットは、ネジ4本で留めてあるだけで、簡単に外せた。

     ここまで作業をして気がついた。ドライブユニットの中に、MOメディアを差したままだ。このまま、取り付け作業を進めてメディアを傷つけても困る。メディアを事前に取り出しておくことにした。こういう時は、ユニット全面の小さな穴に、取り出し専用治具(針のようなもの)を差し込めば良いのだが、専用治具が見あたらぬ。どこかにあった筈だが捜すのも面倒だ。代わりに千枚通しを差込んで見た。太さが一定でない千枚通しでは、十分に差込む事はできなかったが、メディアが少し出てきた。後は、手で無理矢理引っ張って、どうにかメディアを取り出せた。

     フラットケーブルに、ホビー用の万力(プラモデル製作で良く使っている)で予備の50ピンコネクタを取り付けた。SCSI-IDも従来通りの3番を、ディップスウィッチで設定した。PCケースに取り付け、SCSIケーブル、電源ケーブルを繋ぐ。Windowsを起動して確認してみる。何事もなくMOドライブは認識された。ドライブのプロパティでSCSIのIDを調べて見ると、正しく3番に設定されていた。めでたし、めでたし、である。これで、PC周りもすっきりした。

     と、これで終われば何も言うことはない。やはりトラブルはやってくるもの。マーフィーの法則じゃないけれど、スンナリ終わってはくれない。

     それではと、MOメディアをドライブに差し込もうとしたら、何か抵抗がある。スンナリと入ってくれない。内部機構が正しい状態に戻っていないようだ。無理矢理メディアを抜いた事が原因かも知れぬ。メディアが入らなければ意味が無い。取り出した時と同様、無理矢理押し込んで見た。なんとか入るには入ったが、OSがメディアを認識しない。MOドライブのアイコンをクリックして見ると、メディアを差し込んでくださいと警告メッセージがでる。PCケースの蓋を空けて見ると、MOドライブが回転していない。元々、このドライブは外付けの時、結構、大きな回転音を出していた。その音がしない。メディアを差したままで、一旦OSを終了し、一度電源を切った後、再起動して見た。

     今度は、ドライブから音がする。ちゃんと回転しているようだ。OSからもMOの中のファイルにアクセス出来た。メディアを取り替えて見ようと、ディスクアイコンを右クリックし、「取り出し」をクリックする。ガシャとメディアが飛び出してきたのだが、なぜかドライブ内で周期的にカタンカタンと音がし、暫くして「メディアの取り出しに失敗しました」というエラーメッセージが出る。それではと、メディアを差し戻して見たが、今度は回転音がしない、OSからも当然メディアにアクセスできない。

     色々、試して見た所、メディアを差し込んだまま電源を投入してOSを起動した時だけ、順当にアクセスできる。その後、メディアを一旦抜き差ししようとすると必ず不具合となる。どうも、分解した時に、メディアを無理矢理引き抜いた事で、メカニカル機構のどこかを傷めたようだ。電気的部分には異常はなさそう。

     不注意が招いた災いだ。メカ部分は、もう少し丁寧に取り扱わねばと反省しきり。なんともやりきれない気分で滅入ってしまった。今の所は、このままにしているが、ユニットを分解して見なければ、どうにも直りそうにない。近々、分解に挑戦して見ようと思う。その時は勿論慎重に。