出版社のPR誌に乗せられて 2013.1.8

     大手の本屋のレジには、岩波の「図書」や講談社の「」が積まれている。気が向いた折には、大事にもらって帰り、通勤途中の時間つぶしに読んでいる。

     どちらも出版社のPR誌だが、100頁余りの小冊子で、買えば、一冊80円から100円程度。年間購読も出来る。岩波の「図書」などは、その昔、年間購読をしたことがある。

     これらの小冊子では、最新刊の案内に留まらず、連載やエッセイ、書評などが、程良く散りばめられており、飽きることがない。結構力の入った編集がされているなと感心する。

     書評の中には、出版の意図や読者への期待など、著者自身による自薦文も含まれており、これがなかなかに面白い。つい、その本を買ってみようかという気にさせてくれる。

     他人の書評などは、「人それぞれに感じ方がちがうでしょ」と、ちょっと斜めに構えてしまって、その本を買おうとは、なかなか思わないのだが、著者自身の推薦文となるとちょっと勝手が違う。何より、著作に至るまでの葛藤なども事前に紹介されているだけに、その創作結果としての本を手に取って見たいと思ってしまうのだ。

     まぁ、うまく乗せられてしまっている訳だが、知識の糧となる本だけに、買ってみて損はあるまいと、会社帰りに、その本を探しに、また書店に立ち寄ってしまう。