開けてびっくり外付けハードディスク 2013.9.7


    中古の外付けディスク
    HDCN-U1.0

     パソコンのデータのバックアップ作業に使うハードディスクを昨日買いに行きました。内蔵ディスクでも、USBの外付けディスクでも、どちらでも よく、中古で容量が1テラバイトの出来るだけ安い物、という条件で探して、I−Oデータ製の外付けディスク「HDCN−U1.0」を購入しました。

     数年も前の製品です。価格は、4,480円。これが高いか安いか。最近の価格情勢に疎いものだから良く判りませんが、ショップに並んでいた中で 一番安かったので、これにしました。


     自宅に戻って早速にテスト。USB接続なので、OSの認識に不安はありませんでしたが、期待どおりに、Windows7で無事に認識。フォーマット して、ファイルのコピーを試しましたがこちらも問題ありません。

     メーカーのホームページによると、このディスクは、7200回転のようです。相当熱くなると思われるのですが、ケースの機構設計に工夫を施し ファン無しの自然放熱でも問題ないように放熱設計されているということです。

     試しに数10ギガバイトに及ぶ連続コピーを行ってみましたが、確かにケース両サイドのアルミ板は、ほんのりと熱くなるだけで熱設計の良さに感心しました。また、 ディスクの回転振動も、動作音もほとんどありません。全く静かです。深夜に机上においておいても問題ないです。


     さて、これまでに、ジャンクオーディオの分解を何度も経験してきました。このディスクも分解してみたくなりました。

     まずは、熱設計の工夫を見てみたいのと、重さからして中には、きっと3.5インチの内蔵ディスクが収めてあるはずです。どのメーカーのどんなディスクが使われているのか、 興味深々で分解に取り掛かりました。

     片側のアルミ板と側板を外すと中が簡単に見えるようになります。ケース下部に電源基盤が収めてあり、その上にUSBの制御基盤と、3.5インチハードディスクが収めてあります。ディスク本体には、 スチール製のカバーがかけられており、このカバーと外部のアルミ板が接触し、うまく熱を逃がすようになっています。デザインを考慮しつつ、熱設計もうまく実現している良い製品と感じました。

     この段階では、まだ使われている内蔵ディスクの素性は判りません。さらに分解を進めます。

    側板を外して見た。下に電源がある。
    更に分解してみる。
    使われているのは、SAMSUNGのHDDであった。

    これって5400回転です。
    ケース底面のシールで型番を再チェック。
    「HDCN-U1.0L」末尾の'L'が怪しい。

     さて、現れたハードディスクは? 開けてびっくり玉手箱ではありませんが、そんな気持ちです。なんと、7200回転のディスクを期待していたのですが、 現れたのは5400回転のディスクです。どこのメーカーかと見てみるとSAMSUNGです。

     熱設計もさることながら、5400回転のディスクなら、7200回転に比べて、静かで温度上昇も小さく、ほんのりしか熱くならなくて当然のような気がします。なんか、だまされた 感じです。

     今回は、中古での購入ですし、バックアップ目的のディスクですから、5400回転でも問題ないのですが、なんともメーカーのやり方に、やるせなさを感じます。 昨今は、コンプライアンスにうるさい時代です。こんなことがまかりとおるようでは困ったものです。


     これは、分解してみないと判らないことです。ただし、一旦分解するとメーカ保証の対象外になります。ですから、分解などする奴はいない、見つかることはないとメーカーは思ったのでしょうか。 それとも、生産初期は、5400回転でスタートし、その後製品改良で7200回転になったのでしょうか。そしてホームページでは、最終仕様が掲載されているということなのでしょうか。

     ぜひ、後者の理由であって欲しいと思うのですが、真相やいかに。

     ケース底面のシールには、「HDCN-U1.0L」と、末尾に'L'の文字が付いています。 'L' は、LowSpeedの意味かも知れません。5400回転の廉価版が当時は、販売されていたのではないでしょうか。真相は、こんなところことかと思います。

     2013/12/13: 匿名の方からメールを頂きました。次のURLにこの製品の案内があります。'L'は、LiteEdition の意味でした。いずれにしろ正規の廉価版だったということですが、ドライブの回転数を非公開にしているのはどうかと思ってしまいました。