この前の日曜日、ちょっと面白い本を見つけた。山口洋子作「おとこの事典」という文庫本。昨日から通勤の電車の中で読んでいる。作詞家、クラブ経営者である女史のエッセイ。軽妙な語り口で男と女の関係を鋭く、ときにユーモアに語ってくれる。成る程とうなずける話題も多く、世の女性になんとかもてようと日夜苦労している男性諸子(私もその一人かも)にとっては、ちょっとチクリと身につまされる内容もありなかなか読んで楽しい本である。
作者のおかれている環境か、あるいは職業柄か男女の話題には事かかぬ内容。機会があれば、アダルトのコーナーにその一端を紹介してみたいと思う。この本、てっきり我々男向けに書かれたものとばかり思っていたが、書店が購入した時にかけてくれたカバー紙を外してみてびっくり。本のカバー裏には、「世のミス&ミセスに捧げる男早わかり事典」とある。こんな面白い本、なにも女性だけに見せておくのはもったいない。いやいや、この本で男とは如何なる動物であるかを研究されてはたまったものではない。ただでさえ、女性が強くなったこのご時世、これでまた女性が一層強くなられてはかなわない。
でも、安心めされたし山口女史は、決して世に言うキャリァウーマンの類ではない。男と女の本当の関係は如何にあるべきかをよく心得ていらっしゃる。男に可愛がられる女とは、の命題にも答える内容が文面の随所に見受けられる。この本、私は結局男賛歌を歌った本と読んだのだが、果して女性はどう読みますかね。