「ザベ(TheBASIC)」2月号を立ち読みしていて面白い記事を見つけた.QBの ON TIMER(exp) GOSUB のタイマー精度が悪いという読者からの投稿である.QuickBASICのタイマーが一時間程の間に27秒もの狂いが生じ,パソコンで自動計測したデータが意味の無いものになったというのである.確かにQBのタイマー精度は悪い.このATLAS(QBでプログラム)でも毎朝5時にディスクバックアップを自動的に走らせるようにしているが,まともに5時ジャストに動いた試しがない.毎日,ログで見る限り1〜2分早めに走ってしまう.
さて,この読者は,この件についてQBのバグかどうか,正式ユーザーとしてマイクロソフトに問い合わせをしたという.ところが,マイクロソフトの応対が非常に悪い,回答が4カ月も遅れかと思えば,挙げ句の回答がとんちんかんであった.その不満をザベに投稿した次第という.ザベ編集部が,マイクロソフトに問いただしを行ってこの件が一件落着.(QBのタイマ精度は,98ハードを使用する限り現状を改善できないという.その理由は,専門的になるのでここでは省略する.)まったくもって,メーカーというものは,我々個人に対して対応が悪いと言わざるを得ない.ユーザーあってのメーカーだという感謝の気持ちが無いのかと他人事ながら腹が立つ.
私自身,QBのバグらしき現象は,この件以外にも何点か掴んでいる.一度は,マイクロソフトに書面で送ろうと現象を纏めた事もある.が,結局やめにした.理由は,簡単,多分まともに取り扱ってくれないだろうというあきらめからである.(もともと,ソフトにバグはあるもので,見つけたバグをとやかくいっているよりも,それをプログラミングで回避する方が先決と,常々感じている事も一理ある.)
ソフトメーカーのユーザーサポートというのは,大抵応対が悪いものである.しかし,ユーザーサポートに期待をかける方が間違っているという見方もある.というのは,ユーザーサポートへの問い合わせ内容は,マニュアルを読めば書いてあることや,動かして見ればすぐに分かることがほとんどであり,早とちりの人や,それこそ何も分からぬ初心者の質問が大部分(確かめたわけではない,私の勝手な推測.).こういう人への対応が主であるからには,ユーザーサポートに専門家はいらない.ソフトの中の作りをよく知った貴重な技術者を,初心者相手のセクションに大メーカーが配置するわけもない.よって,こんなところに込み入った質問をしてみても,まともな答えが返るわけがない.期待する方が無理,というのが私の考えである.
ところが,通信ソフト「picoterm」について,その製作元であるイシガキエムイーエスに,2,3点電話で質問した時はちょっとこれとは勝手が違った.まぁ最初は,例の如く女性が応対してきたが,こちらが二言三言話すとすぐに担当の技術者に代わってくれた.そして,こちらの質問に対する回答に曖昧な表現はなく,また,「それについてはお答え出来ません」の類の内容にまで立ち入って回答してくれた.これについては,全くもって感心した.
所詮,メーカーによってユーザーサポートのあり方も違うという事なのかも.しかし,ユーザーサポートの存在を,ことさら大きくPRするところ程,応対が悪いというのは,どうも頂けない.