ホームページは誰のもの? 1998.2.9

     昨日,岡山にお住まいの人からメールを頂いた。gooの検索ページで捜し物をしていた所,私のページがヒットしたという。Linux万歳のページの中に知りたい事が見つかり大いに参考になった,またPC自作派宣言のページに書かれている体験とほぼ同様の体験をしており共感した,とのご意見であった。このようなページでも他人の方のお役に立てていると思うと少しばかり責任も感じてしまう。

     さて,メールを頂いた事もさることながらここのページが既にWebサーチロボットによりキャッチされていたということが驚きである。ページを公開してまだ2月たらずというのにgooの検索データベースにもう組み込まれてしまっている。

     こうなると,おいそれとページ構成やファイル名を変更する訳にはいかぬ。見知らぬ人が検索でヒットしてもアクセスしてみると「Page not found」のエラーを見ることになる。個人の趣味で公開しているページではあっても,自由が利かぬ状況に追い込まれてしまっている。まぁ,勝手に変更した所で,いずれはWebサーチロボットが再度巡回してきて,検索データベースを更新するだろうとは思うのだが。

     以前にパソコン通信ホストを運営していた時も個人運営といえども自由になる訳ではなかった。ホストプログラムは,当初N88Basicで作り,暫くしてQuickBasicに置き換え,更にその後C言語で書き換えた。

     C言語の持つ強力なパフォーマンスから掲示板などの操作コマンドなどを大幅に改良したかったのだが,時既に遅し,その時点での変更は無理であった。というのも,ユーザーのアクセスはほとんどがWtermなどの通信マクロによる自動アクセス,ここで操作体系を大幅に変更すると大部分のユーザーがアクセス不能になってしまう。

     操作体系の変更のみならず,ホストに使用しているパソコンは勝手に停止することも許されぬ状況であった。目の前にあるホストはただのパソコンの姿をしているが,それに接続されたハードディスクの中には,既に私が勝手に手を出せないバーチャル空間が形成されてしまっていた。私のものでありながら私のものでない不思議な状況が作り出されていた。

     趣味で公開するホームページは,パソコン通信のホスト局ほどではないにしても,一旦公共空間という外に放り出したら,自分勝手な変更は出来ぬものと覚悟すべきものであろう。

     最近は,ホームページ作成の入門書が多数出ているがページの作り方だけでなく,このあたりの事にもきちんと言及して欲しいものだ。